「Sommelier Wine Awards(ソムリエ・ワイン・アワード)」は、英国で唯一のオン・トレードを対象としたコンクールで、著名なソムリエやマスターズ・オブ・ワイン、そしてホテル、バー、レストラン、パブのソムリエ、コンサルタント、バイヤー、経営者などから選出された審査員が、ブラインドで評価します。
この度、「Katsunuma KOSHU 2016 / 勝沼甲州 2016」が、Sommelier Wine Awards 2018(ソムリエ・ワイン・アワード 2018)で日本ワインで唯一「Silver(シルバー)」メダルを受賞しました。
歴史ある「勝沼町産甲州ぶどう」のみを使用し、辛口で旨みの残るシュール・リー製法で醸造しました。
シュール・リー製法で引き出されるコクとすっきりとした飲み口のバランスは絶妙。
和食はもちろん、フレンチやイタリアンにも合うワインです。
ボトルは明治10年(1877年)にぶどうの栽培技術とワインの醸造技術を学ぶため、フランスに渡った勝沼のニ青年をデザイン化した、「かつぬまオリジナルボトル」を使用しています。
このワインは勝沼ワイナリーズクラブ品質審査委員会の厳しい検査に合格した品質保証ワインです。
漫画「美味しんぼ」や「神の雫」でも紹介されました。
2016ロリアン 勝沼甲州 ¥1.990-
2017 ロリアン セラーマスター アジロン¥1.940-
(甘口)山梨県産ぶどう使用
アジロン・ダック(Adiron Dack)種とは?
熟すと脱粒がひどく、食用葡萄としての販売や出荷には向かないようですが、強いラブラスカ香のある品種で、棚になっている段階から、風に運ばれて葡萄の甘い香りが遠くまで運ばれてくるほどで、一時期は、幻の葡萄とも言われて隠れた人気があります。
ワインにすると、その香りそのままの生きた爽やかな風味を醸し出し,かつて勝沼で最も古い赤ワインはこのぶどうで作られたともいわれるほど勝沼には古くから定着しているぶどうで、最近はこのワインの復刻のために栽培者も増えているそうです。
※ラブラスカ香(狐臭)・・・キャンベル、コンコード、ナイアガラなどのアメリカぶどうや多くの交雑種に含まれます。巨峰にも含まれています。
アジロンダック(Adiron dack)勝沼で最初に作られた赤ワインにはこの葡萄が使われたといわれており、一時期は幻の葡萄とも言われ、隠れた人気がある品種です。
あじろん 契約栽培の葡萄のみで醸造された限定品のあじろん種。きれいで鮮やかな赤色、甘味、酸味のバランスもよく、すっきりとした甘口で、どなたのお口にも合います。
鮮やかな赤がとても綺麗です。甘い女性向きのワインと聞いていましたが、強いラブラスカ香があり巨峰のような香りで、しかも野生種の木苺のデザートやジャムのような甘い香りが漂います。
昔懐かしい葡萄酒のような味わいですが、もっと美味しくすっきりとして味わい深いですね。
もっと、詳しい説明です。
『アジロン』とは黒葡萄の品種で、山梨県の勝沼の周りでしか栽培されて いない希少な葡萄です。葡萄の粒は山葡萄と同じように小粒で、独特の香り があります。その豊潤な香りはやみつきになる人が多く、毎年まとめ買い されるお客様も多いのだとか。
とあるワインの宣伝文句からの抜粋ですが「アジロン」って、そんな葡萄品種があったのかとちょっと調べてみました。
まずネットで「アジロン」を探してローマ字表記か英語表記を見つけ出します。こちらからスペルは「Adiron」と見当が付きました。
つぎにVIVCのサイトから「Adiron」を検索すると正式名称は「ADIRONDAC」、日本語で表記するならアディロンダックでしょうね。何でも省略してしまうのが日本式なのでしょうか。
原産国はアメリカ合衆国であり日本固有品種ではありません。またこの品種は欧州系のヴィティス・ヴィニフェラではなくヴィティス・ラブルスカに属する品種であります。即ち一般的に申し上げてワインにはあまり向かない品種であります。
問題なのは「山梨県の勝沼の周りでしか栽培されていない希少な葡萄です」であり、これを読むと普通一般的には「世界中でここだけに育つ品種」と勘違いする人が多いはず。ところがこの品種は外来品種でありしかもヴィティス・ラブルスカ、ヨーロッパのワイン生産者が殊の外嫌う「Vins foxeeフォクセ」を発生する葡萄の種類なのです。
では「フォクセ」とはなんぞや? フォクシー・スメル、直訳して「狐臭」と書いてある書物もありますが動物の狐の臭い、即ち獣臭の類の臭いではありません。私が昔聞いた話では「アメリカ産ウェルチの葡萄ジュースの匂い」とのこと。ウェルチの匂いを知らない人はファンタ・グレープの匂いを思い浮かべて頂くとお分かりになるかも。
ちょっと甘ったるいような香りなのですがこれをヨーロッパの人達は毛嫌いするのです。
さて、このアジロンのルーツはと云えばこちらの品種「ISABELLA イザベラ」でヴィニフェラとラブルスカの交雑となっています。シノニムは71例報告されており日本でも栽培されているはず。
さてさて、それでは日本が原産といわれる葡萄品種、人工的に交配した品種ではないものと云えば「甲州」とご存知の方は多いはず。世界で通用する名称は「KOSHU」でシノニムは9例出ています。
GIA TSJOU、KOCHIOU、KONSHU、KOSHIOU、KOSHIOU REBE、KOUSHUU、RAISIN DE YAMANACHI、VIGNE DE YEDDO、YEDDO
最後から2つに登場する「Yeddo」って何かご存知ですか? これは「江戸」のことなのです。