ブルゴーニュとアルザスの逸品です!高騰しているブルゴーニュの中でも良心的な価格と思います。

リュドヴィク・ラトレイト

リュドヴィクは、この時の人脈や経験をもとにクルティエとして独立し、シャブリ&グラン・オーセロワ地区のワインの流通に多大な貢献を果たしました。
 そして2013年、クルティエ時代に知り合ったトネール村の生産者から、引退するので畑を買わないかと声をかけられたことで、ヴィニュロンへの扉が開かれました。
 「まずはリュット・レゾネ栽培を実践しながら、畑の特性、テロワールの理解に努めました。この間、ぶどう樹の仕立てについてもあらゆる可能性を検討し試行錯誤した結果、リール(リラ)方式(写真下)を採用することにしました。ぶどう樹をY字型に仕立てるこの方式は、風通しが良いため湿気や病害に強く、1枚1枚の葉に日光がしっかりと当たるのでぶどうが完熟しやすいという大きなメリットがあります。半面、作業に膨大な手間がかかるのと、スペースを余分にとるので収穫量が激減してしまうというデメリットがあり、地価が高いブルゴーニュではほとんど見られない仕立てです。少なくともシャブリ&グラン・オーセロワ地区では僕だけだと思います」。
 こうして「すべての畑のぶどう樹1本1本の特徴まで理解が完了した」6年後の2019年、満を持して自社ビン詰めを開始。ここに「ドメーヌ・リュドヴィク・ラトレイト」が誕生しました。翌2020年からすべての畑でビオロジック栽培を開始し、2023年に「ECOCERT」の認証を取得しました。
 「畑では3匹の豚を放し飼いにしています。彼らは雑草の根を食べてくれるだけでなく、鼻で土を掘り返し、土の中にたくさんの空気を取り込んでくれます。ビオロジック栽培には欠かせない僕の相棒たちです」。
 ふっかふかの土壌そして贅沢な仕立てから生まれるぶどうは生命感の躍動に輝き、ナチュラルな醸造によって姿を変えたそのワインは繊細でありながら力強く、深い満足感と癒しを与えてくれます。
 販売を開始したばかりであるにも関わらず、フランス・ミシュラン3つ星の「シュヴァル・ブラン」、同2つ星の「ポール・ボキューズ」「ヨアン・コント」といった錚々たるレストランが続々と採用を決めています。
 「タイムマシンで過去に遡って、父と母が心を込めて作ったテット・ド・ボーやブッフ・ブルギニヨンに合わせてお勧めできるワインを造りたい。その一心です。あの頃のお客さんたちの笑顔がまた見られますように」。

’22リュドヴィク・ラトレイト ブルゴーニュ ルージュ レ・ヴォー・ド・ローモンヌ¥5.170-
トネール村のリウ・ディ「レ・ヴォー・ド・ローモンヌ」産のピノ・ノワール100%。4.5ha。粘土石灰質土壌。樹齢約25年。収量は35hl/ha。ステンレスタンクでアルコール発酵後、50%をステンレスタンクで、50%を228リットルの樽でマロラクティック発酵&8ヶ月間熟成。

’22リュドヴィク・ラトレイト ブルゴーニュ ルージュ キュヴェ・イグレック¥6.490-
トネール村のリウ・ディ「レ・ヴォー・ド・ローモンヌ」の斜面上かつ高樹齢の区画のピノ・ノワール100%。0.5ha。粘土石灰質土壌。樹齢約40年のVV。収量は35hl/ha。ステンレスタンクでアルコール発酵後、228リットルの樽でマロラクティック発酵&11ヶ月間熟成。キュヴェ名の「Y」はぶどう樹の仕立ての形を形容したもので、(全所有畑・全作品がリール方式による仕立てですが)ドメーヌを象徴する文字として、この最上位作品に冠名したものです。
’22リュドヴィク・ラトレイト ブルゴーニュ トネール ブラン レ・ヴォー・ド・ローモンヌ ¥4.730-
トネール村のリウ・ディ「レ・ヴォー・ド・ローモンヌ」産のシャルドネ100%。0.7ha。粘土石灰質土壌。樹齢約25年。収量は35hl/ha。ステンレスタンクで発酵後、7ヶ月間熟成。
マルタン・デュフール
 1990年にドメーヌを継承した6代目ジャン・ポール・マルタンは、他に先駆けてリュット・レゾネ栽培を開始。当時より、「自然を尊重し、自然な造り方で造ったワインは、体にも優しい」をポリシーとしています。 

 写真からも伝わって来ますでしょうか、ジャン・ポールと奥さんのパスカルさんは、実にほのぼのとした仲の良い夫婦で、2人揃って「美味しい料理を作ることと、食べることが大好きです」。
「ですので、評論家を唸らせるようなスタイルのワインではなく、毎晩のお料理に合わせて美味しく、安心して飲んでいただける味わいのワイン造りを目指しています。昔はそれこそ新樽とかも使っていたのですが、家庭料理に合わせにくいという声が多く、今は樽自体、最小限しか使わなくなりました」(ジャン・ポール)。 

’22マルタン・デュフール ブルゴーニュ ルージュ¥4.500-
ラドワ村内のACブルゴーニュ区画「レ・ムト」と、ショレ・レ・ボーヌ村内のACブルゴーニュ区画「レ・テュ・ブフ」の2区画で合計0.53ha。樹齢30〜55年。収量は40hl/ha。ステンレスタンクで10ヵ月間熟成。
ルー・デュモン レア・セレクション
ワインの買い付けのために毎日のように生産者を訪ね歩いている仲田さんが、地道な活動の中で見つけた蔵出し古酒。メゾン・ルー・デュモンにクルチエ達がビン買い(”シュル・ピル”といいます)条件で持ち込んでくる古酒。それらの中から、コストパフォーマンスが抜群なものだけを仲田さんが厳選して紹介してくれるのが「レア・セレクション」です。(「レア・セレクション」の「レア」は、”レアちゃん”と、”レアもの”をかけたもの)。これぞまさしく、ブルゴーニュ古酒の”いいとこどり”であります。
 尚、セレクション各古酒の生産者名は非公開です。あくまでも”仲田印”です。
’2006ブルゴーニュ オート・コート・ド・ボーヌ ルージュ¥4.950-
’12ルー・デュモン レア・セレクション サントネイ R¥4.500-
’96ルー・デュモン レア・セレクション ブルゴーニュ ルージュ¥4.400-
’95ルー・デュモン レア・セレクション モルゴン¥3.100-
セリーヌ&ティエリー・ティソ
2016年よりすべての畑でビオロジック栽培を開始し、2019年に「アルプ・コントロール」の認証を取得。一部ビオディナミの手法も採用しています。醸造はSO2の使用を最小限に抑え、清潔に、ナチュラルに。どのワインも「ああ美味しい・・」の一言に尽きる、今日のビュジェを代表する自然派生産者です。 アルテス、モンドゥーズおよびシャルドネは、この生産者の代名詞である「マタレの丘」の中腹に位置する斜面畑で栽培されています。
 アルテス、モンドゥーズおよびシャルドネは、この生産者の代名詞である「マタレの丘」の中腹に位置する斜面畑で栽培されています。
 「ドメーヌを継ぐ意志を父に伝えた日、父が近くの森を指さして言いました。ビュジェ最高のぶどうができるのはあそこだと。伝説的な銘醸地として耳にしたことがあった、「マタレの丘」でした。戦争による荒廃、最高斜度45度の過酷な労働環境への敬遠などによって長い年月のうちに荒地化が進み、やがて、森になってしまった丘。父は言いました。あの丘の中腹部の南南西向き急斜面、泥灰土中に石灰岩の小石が露出するあの土壌こそ、この地の最高のテロワールであると」。
 「まず地権者を見つけることからはじめました。かつての銘醸地だけあって中腹部だけで50人を超えていたのには驚きました。ビュジェの未来を担う子供たちのためにも一緒に銘醸地を復興しよう、まず私たちが必ず素晴らしいワインを造ってみせる、と彼らを説得しました。大多数の地権者が喜んで合意してくれましたが、そこからが大変で(笑)、森を切り拓き、整地し、植樹することを3年間にわたって繰り返しました。初めて生まれたぶどうを見た時、自然に涙が流れました」。
「マタレの丘」の中腹畑は今日3ヘクタールに及んでおり、今後も少しずつ拡大されることが期待されています。 夫婦そろってジブリアニメの大ファン(彼らのイチオシは「ラピュタ」「もののけ姫」「トトロ」)で、彼らのワインが日本に輸出されるようになったことを心の底から喜んでくれています。よろしければぜひ、生産者のfacebookページに日本のワインシーンを投稿してあげてください。
’22セリーヌ&ティエリー・ティソ アルテス ¥4.840-
IGP Coteaux de l'Ain。ヴォー・アン・ビュジェ村産のアルテス100%。0.76ha。粘土石灰質土壌。樹齢約25年。収量は65hl/ha。ステンレスタンクで発酵後、6ヶ月間熟成。ラベルに描かれた彫像は、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ作「ペルセポネーをさらおうとするプルート プロセルピナの略奪 」(ボルゲーゼ美術館所蔵)に彫刻された、ローマ神話における春と農耕の女神プロセルピナです。
’19セリーヌ&ティエリー・ティソ ビュジェ モンドゥーズ マタレ¥3.960- 
AOC Bogey。モンドゥーズ100%。「マタレの丘」の中腹畑より。0.6ha。石灰質・泥灰土質土壌。樹齢約25年。収量は50hl/ha。除梗率90%。ステンレスタンクで発酵後、6ヶ月間熟成。SO2はビン詰め時にのみ極少量使用。ラベルに描かれた彫像は、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ作「ペルセポネーをさらおうとするプルート プロセルピナの略奪 」(ボルゲーゼ美術館所蔵)に彫刻された、ローマ神話における春と農耕の女神プロセルピナです。
ジュリアン・クライン
ブルゴーニュ・マルサネ村のシルヴァン・パタイユに師事。自然派ワインのマエストロから栽培と醸造の極意を授かりました。そして2017年、アルザスに帰還して自身のドメーヌを設立し、若き日の夢を実現させました。創業時の所有畑は約1ヘクタールでしたが、ジュリアンの説得によって2011年よりビオロジック栽培に転換していた実家の畑の一部も譲ってもらえることになり、現在は2.3ヘクタールの業容となっています。
 「専業ドメーヌとしてはアルザスで一番小さいドメーヌかもしれませんね(笑)。でもだからこそ、畑のぶどう樹の1本1本まで、カーヴの隅々まで、私の意識が行き届きます。清潔の徹底はもちろんですが、高度な観察力と注意力が求められる自然派ワイン造りにおいて、小さいことは大きな利点となります。醸造はシルヴァン・パタイユから学んだことをベースに、ミニマルに行っています。除梗も、酵母添加も、添加物も、清澄もなにもなしです。SO2は瓶詰時に10g/lほど添加しているのみです」。
 「私自身が本当に飲みたいと思うワインを造りたいです。それは細密画のように精緻で複雑さを極めたワインであり、熟成への高いポテンシャルを持つワインです」。
’20ジュリアン・クライン ケンツァ¥4.400-
ピノ・オークセロワ40%、ピノ・グリ30%、ピノ・ブラン30%のアルザス・ブラン。キンツハイム村の合計0.43haの区画より。花崗岩質、石灰質、泥土質土壌。平均樹齢20年。収量は50hl/ha。8〜10時間かけてゆっくりと圧搾。228リットルと400リットルの樽で発酵&12ヶ月間熟成。ビン詰め時にのみ極少量のSO2を使用。残糖0.2g/lの辛口。
スペシャル・デリバリー (by フレデリック・マロ)
「アルザスのシンボルでもあるコウノトリは赤ちゃんを運んでくれますが、せっかくならアルザスの美味しいワインも運んでほしいという思いで、このブランドを作りました」と笑うのは、ユナウィール村に5代続くドメーヌ「フレデリック・マロ」の当主、ドミニク・マロさん。可愛らしいラベルは、仏化粧品メーカー「ロレアル」社で広報を担当していた彼のお姉さんがデザインしました。ちなみにマロ家は、1983年当時「3つがい」しかいなくなってしまったコウノトリを増やすために同村に作られた、「コウノトリ導入センター」の運営者でもあり、この施設でつがいを何百にも増やしたという、本物のコウノトリ愛護家でもあります。
 「エコセール」と同じ認証機関がアルザスに運営する、リュット・レゾネの認証機構「tyflo」に早2001年から加盟し、環境に配慮したぶどう栽培を10年間続けた後、2011年から完全ビオロジック栽培に移行しました。
 「ぶどう品種それぞれの個性、ぶどう本来の味わいを、そのままくっきりとワインに表現したいのです」という彼の目標は明らかに達成されており、そのワインからは、アルザスの代表的ぶどう品種の個性が分かりすぎるほどよく分かります。

NVスペシャル・デリバリー クレマン・ダルザス ブリュット ¥3.960-
ピノ・ノワール50%、ピノ・ブラン50%。0.6ha。粘土石灰質土壌。平均樹齢35年。11ヶ月間のビン熟成。ドザージュ8.7g/l。辛口。