久々に試飲会で選んだワイン達です。
フェレ・イ・カタスス
アルト・ペネデス中央部に多数の名畑を所有するこの歴史的な優良栽培農家も、2000年の世代交代をきっかけに最新鋭のワイナリーを新築して自社ビン詰めをはじめました。「家族代々栽培に打ち込んできましたので、それぞれの畑の微細なミクロクリマの違いまですべて把握しています。醸造も自分でやってみて、改めて実感できたことは、ぶどうを知り尽くしていることは本当に大きいということです」というルイ・フェレ率いる栽培・醸造チームは、全員20代。新しいアイデアとチャレンジ精神、創造性に溢れた彼らと話すと、カヴァ新世代のエネルギーをビリビリと感じます。
NV フェレ・イ・カタスス ブルット・レセルバ ¥2.530-
(辛口)マカベオ40%、チャレッロ30%、パレリャーダ15%、シャルドネ15%。平均樹齢25年。24ヶ月間瓶熟成。ドザージュは11g/l。伝統的なブレンドにシャルドネを15%加えた、新世代ならではの最新ブレンドです。年間生産量わずか1200ケースの限定生産品。
NV ドベーラ¥2.200-
(やや甘口)Vino Espumoso Rosado。平均樹齢約25年のペネデス産ガルナッチャ50%、トレパット50%のブレンドによるロゼワインのタンク内二次発酵時に、ピューレ状にしたスペイン産のいちごを浸漬した、天然いちご風味の甘口スパークリングワインです。ドザージュは約50g/l。6~8℃に冷やしてお召し上がりください。
クラナッハベルグは標高500m、水捌けの良い砂礫や砂から成る、南向きの急斜面畑です。このテロワールから、他のどの産地のものとも似ていない、鮮烈なミネラルが生まれます。このミネラルをそのままボトルに閉じ込めるのが僕の仕事です」。 白眉は、ソーヴィニヨン・ブラン。「30年は美味しく熟成できるワイン造りを目指しています。いつの日か、世界最高のソーヴィニヨン・ブランを造ってみせます」(ハネス・サバティ)。
’18 シュタイヤリッシェル メインサッツ¥2.640-
(辛口)ヴェルシュリースリング20%、ヴァイスブルグンダー20%、ゲルバー・ムスカテラー20%、ソーヴィニヨン・ブラン15%、ショイレーベ15%、シャルドネ10%の混植・混醸。合計4ha。砂礫質・砂質土壌。平均樹齢約15年。ステンレスタンクで醸造。オーストリア ハネス・サバティ
スゴンデ・シモン
長年にわたって、「栽培と醸造のあらゆる細部まで、私の目が十分に行き届く限界である」21000本に生産量を限定して「量より質」を貫き、残りは「クリュッグ」や「ルイ・ロデレール」などに販売してきました。「特にクリュッグとは19世紀からの付き合いで、ずいぶん前から、私たちが最大の供給元になっています」。娘婿のジェローム・ボール(写真右)が参画したことで、転機が訪れました。一貫して工学系の道を歩んできた彼は、その高い知性と熱き志をもって義父の心技を継承。彼の献身によって、自家醸造作品への使用にふさわしい最高品質のぶどうの収穫量を大きく増やすことができるようになりました。翌2012年にはラベルデザインも一新。世界を顧客対象とするグランクリュRMの運営を行うための必要十分条件はここにすべて満たされ、「スゴンデ・シモン」の新たな歴史が始まりました。
 尚、ジャン・リュックの息子ニコラ(ジェローム・ボールの奥さんの兄)は、1993年にプロのエノローグ(醸造コンサルタント)となり、以来数多くのRMの指導を行ってきました。
キュヴェN グラン・クリュ¥7.600-
(辛口)すべてアンボネイ産で、ピノ・ノワール3分の2、シャルドネ3分の1のブレンド。樹齢約35年のVV。ヴァン・ド・レゼルヴ(1983年産から毎年注ぎ足しているもの)が40%で3年間ビン熟成。「N」はジャン・リュックの息子さんの名前「Nicolas」(ニコラ)の頭文字です。ドザージュは「ブリュット」が10g/l、「ドミ・セック」が42g/l、ドゥーが54g/l。
マス・ド・ドマ・ガサック & ル・グラン・ド・ガサック(ムーラン・ド・ガサック)
「1970年代から「ラングドックのグランクリュ」と形容されることの多いドマ・ガサックは、1972年、所有する礫岩で覆われた特異な土壌に、ボルドーのトップクラスシャトーで1930~1940年代に植樹された接木されていないカベルネ・ソーヴィニヨンを植えた。1978年、エミール・ペイノー教授が醸造と栽培方法をアドバイスするためにドメーヌを訪問。ステンレスタンクで発酵し、醸し期間は短く、新樽はほとんど使わず、短めの樽熟成をするように助言した。パーカーポイントの威力やミシェル・ローラン登場前の、いわゆるボルドー正統派の訓えを受けたドメーヌと言えよう。昔ながらのボルドー魂はドマ・ガサックに引っ越した、といってもいいかもしれない」(シェア・クルソン/「Just Grapes」誌)。
’20 セレクション カベルネ・ソーヴィニヨン¥1.980-
(フルボディ)IGP Pays d’Oc。カベルネ・ソーヴィニヨン100%。粘土石灰質土壌。樹齢15~50年。ステンレスタンクで醸造。いちごやチョコレートを思わせる豊かなアロマ。焙煎コーヒーのような香味。カベルネらしい、濃厚な果実味にあふれるワインです。
’19ポン・ド・ガサック ブラン¥2.970- 
(辛口)IGP Pays d’Hérault。グルナッシュ・ブラン30%、ソーヴィニヨン25%、ヴィオニエ20%、シャルドネ15%、テレ10%。粘土石灰質土壌。樹齢15~50年。ステンレスタンクで醸造。オレンジ、レモン、白い花などを思わせる芳香。洗練された果実味の中にハチミツのようなコクが感じられる、満足度の高い白ワインです。
「スタジオジブリ」と「ルー・デュモン」のスペシャル・コラボレーションです。
NVキュヴェ・クロスケ¥3.080-
(辛口)シャルマ方式によるスパークリング白ワインです。すべてIGP Pays d’Oc産のピノ・ノワール90%、メルロー、カベルネ・フラン、シラー、グルナッシュ、サンソー10%。すべて黒ぶどうを使用した、ブラン・ド・ノワール。粘土石灰質土壌。平均樹齢30年。ステンレスタンクで醸造。MCR(濃縮ぶどう果汁)によるドザージュは7g/l。「黒ぶどうだけを使用したヴァン・ムスーはありそうでほとんどなく、このブレンドは私の特注です。「(まっくろ)くろすけ」の名にふさわしい、濃密かつ可憐な味わいです」。ルー・デュモン(「スタジオジブリ」コラボレーション)
リサとガスパール
 リサとガスパールは、うさぎでもいぬでもない…とびきりキュートなパリの住人。人間の学校に通って友だちはいっぱいだけど、ふたりはとくべつ仲良しな“永遠の友達(トワトモ)”。遊びもいたずらもいつもいっしょです!「だってわたしたち“トワトモ”だもん♪」
ご紹介するワインは、フランスを中心とする17社の実力派ワイナリーが加盟する「MC GROUP」の全面協力のもと、同グループのベストセラー作品を結集したものです。
NVブラン・ド・ブランブリュット¥2.310-
(辛口)ユニ・ブラン100%の辛口スパークリングワインです。(以下、ご興味のある方向けの詳細情報です)Vin Mousseux。製造元はパリ近郊、トゥルナン・アン・ブリ村に所在する「CFGV(コンパニ・フランセーズ・デ・グラン・ヴァン)」社です。スパークリングワイン(瓶内二次発酵方式、シャルマ方式等すべてを含む)の生産本数でフランスNo.1のワイナリーで、輸出先は60ヵ国を数えます。「ISO14001」(環境マネージメントシステム規格)や「IFS」(世界最大の食品検査機関「Eurofins」が統括する安全性・品質規格)の認証を取得しています。このスパークリングワインは、購入したバルクワインからシャルマ方式(密閉したタンク内で二次発酵させる方式)によって醸造したものです。ドザージュ(補糖分)は約12g/lです。
ロルジュリル
 ロルジュリル家のワインの名声を不動のものにしている、大きなアドバンテージが2つあります。
 ひとつは、所有する350ヘクタールの畑すべてが、冷涼な山麓(標高200~450m)に位置していること。ここから、濃過ぎない、エレガントなワインが生まれます。
 もうひとつは、2006年から、醸造神パトリック・レオン(1985年から2004年までの19年間にわたって、「シャトー・ムートン・ロートシルト」や「オーパス・ワン」などを擁する「バロン・フィリップ・ド・ロートシルト」グループの醸造総責任者を務めた)が醸造コンサルタントとして総監修を行い、2018年12月に他界されるまで13年間にわたって、大いに薫陶を受けたことです。
’20フルール・ダンブル [ヴァン・オランジュ]¥3.520-
(辛口)Vin de France。シャルドネ100%のオレンジワインです。ノワール山脈麓の海抜450mの高標高畑より。1ha。粘土石灰質土壌。平均樹齢30年。コンクリート製タンクで2週間マセラシオンした後、ステンレスタンクで7ヶ月間熟成。作品名の「フルール・ダンブル」は「琥珀の花」の意味で、このオレンジワインの色合いを表現したものです。
レ・ドメーヌ・オーリオル
地中海沿岸、ラングドック地方のレジニャン・コルビエール村にて1940年代よりぶどう栽培をはじめたヴィアラード家は、加盟していた協同組合から1998年に独立して自社ビン詰めを開始しました。2000年に3代目のクロード・ヴィアラード女史が継承し、メゾン「レ・ドメーヌ・オーリオル」を設立。以降、「ぶどう畑とワインが好きで好きでたまらない」という彼女の情熱と献身によって、大きな発展を遂げることになりました。
’16アンフリュエンス・ナチュレル¥2.750- お薦め
(フルボディ)IGP Pays d'Oc。カベルネ・ソーヴィニヨン40%、シラー30%、グルナッシュ30%のブレンド。モンペリエ近郊カストリ村の畑より。粘土石灰質・砂岩質土壌。平均樹齢20年。ビオディナミ(「demeter」認証)。20hl/haの低収量。コンクリート製タンクで発酵後、12ヶ月間熟成。旨味あり
アス・クロ
「ヴァン・ナチュールの定義を明確にすることにより、消費者が理解しやすくなると思ったのが直接的な加盟理由ですが、今後加盟生産者の試飲会などで巡り会えるであろう、若い醸造家たちの役にたてることがあるかもしれないと思ったことも大きな理由です。彼らがこれからワインのことを知れば知るほど、私と同じ完全無添加のワイン造りをしたくなるはずです。そしてそれは、簡単ではありません。エノログである私には、教えられることがあるかもしれません」。
 みずみずしい果実味と大地の滋養が体の隅々まで浸透し、細胞を潤してくれるような、ヴァン・ナチュールの歴史に残る名品です。
’18セ・オランジュ¥4.290- 
(辛口)Vin de France。土着品種ロワン・ド・ルイユ100%。0.7ha。泥土石灰質土壌。樹齢50年以上のVV。収量は15hl/ha。ステンレスタンクで15日間マセラシオンしたオレンジワインです。その後圧搾し、ステンレクタンクで28ヶ月間熟成。収穫からビン詰めに至るまで、SO2などの添加物は一切不使用。「この希少な土着品種の特性に由来する、魅惑的な微酸化ニュアンスがあります」。「完全な無添加ワインですので、(ワインセラーや冷蔵庫など)15度以下の暗所で、横にして保管し、抜栓後は2日以内に飲みきってください。でないと、フルール(花)と呼ばれる産膜酵母が発生する原因になります。天然の澱がありますので、デキャンタージュをお勧めします」(オリヴィエ・ルクレール)。
ドメーヌ・ド・ロリヴェット
 2005年にドメーヌを継承した10代目(!)ジャン・リュック・デュムティエは、翌2006年から実質ビオロジックの厳格なリュット・レゾネ栽培を開始。2014年にはHVE(Haute Valeur Environnementale)」の最高段階「レベル3」の認証を取得し、環境に優しいワイン造りを実践しています。 ご紹介する「マーレ・ノストラム ロゼ」は、所有するわずか3ヘクタールのIGPの畑からの作品で、(彼のフラッグシップである本格的なバンドールのロゼと比べて)、「より気軽にロゼを楽しんでいただきたい」という思いから生まれた、爽快な辛口ロゼワインです。
’19バンドール ロゼ キュヴェ・イポカンプ¥3.850-
(辛口)AOP Bandol。ムールヴェードル40%、グルナッシュ30%、サンソー30%のブレンド。合計15ha。粘土石灰質土壌。平均樹齢20年。コールド・マセレーション。直接圧搾法によるロゼワインです。ステンレスタンクで醸造。「イポカンプ」は「タツノオトシゴ」の意味です。
ドメーヌ・グラン・シュマン 
’19カベルネ・ソーヴィニヨン レ・コンブ¥2.530-
(フルボディ)IGP Pays d'Oc。サヴィニャルグ村のリウ・ディ「レ・コンブ」産のカベルネ・ソーヴィニヨン100%。粘土石灰質土壌。平均樹齢約25年。ステンレスタンクで発酵後、225リットルの樽(新樽率50%)で3ヶ月間熟成。
イヴ・ジラール・マドゥー
2000年より、すべての畑で実質ビオロジックの厳格なリュット・レゾネ栽培を開始。「畑仕事をすればするほど、ワインは美味しくなる」というフィロソフィーのもと、イヴは1年の大半を畑で過ごしています。
手工業的に造られるワインには、造り手の人格が反映されます。いつも穏やかで笑みを絶やさず、地域の多くのヴィニュロンから慕われる彼のワインは、口当たりしなやかで、滋味溢れるもの。白眉であるたっぷりとしたミネラルも、刺激するのではなく、ふんわりと包み込んでくれるように心地よいものです。

’19シニャン¥2.860- 
(辛口)AOC Vin de Savoie Chignin。クリュ「シニャン」からのジャケール100%による白ワインです。3ha。粘土石灰質土壌。平均樹齢25年。ステンレスタンクで醸造。美味しい酸

ドメーヌ・ジャキーノ
 2010年以降、すべての畑はビオディナミに転換され、2017年に「demeter」の認証を取得しています。醸造の極意は、「le plus simple possible (極力シンプルに)」。天然酵母のみによる全房発酵、澱引きをしないシュール・リー熟成、最小限のSO2使用といったミニマル醸造によって、ぶどうのポテンシャルを満開にしています。
 「仕事は、人生の喜びそのものです。畑の中で、いつも幸せを感じながら仕事をしています」(ダヴィッド・ジャキーノ)。
 比類なき自然派サヴォワの巨星が贈る、人を幸福感に包み込むようなワインです。
’18アルテス¥4.290- 
(辛口)AOC Rousette de Savoie。アルテス100%。粘土石灰質土壌。平均樹齢30年。ステンレスタンクとグラスファイバータンクで発酵後、6~10ヶ月間シュール・リー熟成。旨味あり
ドメーヌ・ヴァンダンジュ

’20メリ・メロ¥2.750- 
(辛口)シャルドネ40%、ソーヴィニヨン20%、サヴァニャン10%、ルーサンヌ10%、ヴィオニエ10%、アリゴテ10%の混植・混醸。1.5ha。泥灰土質土壌。平均樹齢15年。ステンレスタンクで発酵後(マロラクティック発酵は行いません)、6ヶ月間シュール・リー熟成。「メリ・メロ」は「ごちゃまぜ」の意味で、6品種の混植・混醸であることを表現したものです。サヴォア 丸いコク
’19モンドゥーズ ル・コズ サン・シュルフィット¥3.300- 
(辛口)「モンドゥーズ ル・コズ」の収穫から最終打栓までの全醸造工程において、SO2を一切使用せずに造ったバージョンです。AOC Vin de Savoie。リウ・ディ「ル・コズ」からのモンドゥーズ100%。2ha。石灰質土壌。平均樹齢20年。75%をステンレスタンクで、25%を228リットルの樽で発酵後、9ヶ月間シュール・リー熟成。サヴォア 上品なコク
レ・サンク・ヴィ(ヨアン・ヴィドメール)

’18プレミス サヴァニャン ウイエ¥4.100- 
(辛口)AOP Arbois。サン・シル・モンマラン村産のサヴァニャン100%。0.5ha。粘土質・泥土質・泥灰土質土壌。平均樹齢30年。収量は50hl/ha。グラスファイバー製タンクで一次・二次発酵後、228リットルと300リットルの樽で8ヶ月間ウイエ熟成。作品名の「プレミス」は「初物」の意味で、このサヴァニャンが酸化熟成ではなくウイエによるものであることを強調したものです。ラベルの絵は、パリでグラフィックデザイナーをしているヨアンの従弟が、ヨアンのイメージを基に描いてくれたものです。ジュラ クリーンな味わいで酸味もおいしい。
ベルトラン&ヴァンサン・マルシュソー
’20シノン ブラン¥4.180- 
(辛口)シュナン・ブラン100%。サヴィニー・アン・ヴェロン村に5ha。砂質・粘土石灰質土壌。平均樹齢10年。228リットルの樽で発酵後、9ヶ月間熟成(新樽率20%)。ラベルの電球は、フランス人が良いアイデアを思いついた時によく使うアイコンで、「ぜひいろいろなお料理と合わせていただき、新しいマリアージュを発見して楽しんでいただきたい」というマルシュソー兄弟の思いが込められています。ロワール クリーンで瑞々しいコク
ロジェ・シャンポー
’19サンセール ブラン レ・ピエリ¥3.960- 
(辛口)2区画合計で10ha。ソーヴィニヨン100%。粘土石灰質・泥土質・キンメリッジアン土壌。平均樹齢約30年。ステンレスタンクで醸造。たっぷりとした果実味と豊かなコクをお楽しみいただける、王道的なサンセールです。ロワール きれいな味わい
アニェス・パケ
彼女のワインは、透き通るようにピュアで清らかな口当たりながら、大地の滋養の結晶たる深いうまみに満ち溢れています。(それにしても昨今のブルゴーニュの女性醸造家達の造るワインは、頭ひとつ抜きんでているように思えます)。 「美味しい料理を引き立て、ガストロノミーに愛されるワインを造りたい」という彼女の願いは叶い、オークセイ・デュレスというややマイナーなアペラシオンにもかかわらず、その品質に感動した「コート・ドール」、「ランズブール」、「ポール・ボキューズ」、「ジョルジュ・ブラン」といったフランス・ミシュラン3つ星レストランのソムリエ達が、こぞってオンリストするようになりました。
’19オークセイ・デュレス ルージュ¥6.600- 
(フルボディ)1.5ha。平均樹齢25年。畑はサン・ロマン側のオークセイ最西端、レ・ゾ。石灰質に富む土壌。新樽率15%で12ヶ月間の熟成。無清澄、ノンフィルターでビン詰め。
決して濃い訳ではないが、なんともバランスが良い深い味わい。
チョポ
「チョポ」(ポプラの木のこと)は、創業1870年、フミージャで最も早くワイン販売を開始したワイナリーとして名高い「アルセーニョ」の作品で、標高800メートルの完全無農薬栽培の畑で育まれたモナストレル(ムールヴェードル)を100%使用した、オーガニック・ワインです。
 大ベテラン醸造家フアン・ミゲル・ベニテスを筆頭に、国際的な衛生管理手法「HACCP」を遵守した清潔な醸造を第一義とする彼らは、各種ワインメディアでも高評価を連発するなど、フミージャを代表するクオリティ・ワイナリーとしての名声を不動のものにしています。
また、コストパフォーマンスの高さで注目を集めている世界的な「スペインの無名産地トレンド」のド真ん中銘柄として、世界40ヵ国のテーブルで、たくさんの笑顔とともに楽しまれています。
 (当社スタッフも含めて、男女問わず、ゼブラファンって何気に多いんですよね)。
’17 100% モナストレル¥2.300お薦め
(フルボディ)DOフミージャ。モナストレル(ムールヴェードル)100%。オーガニック栽培の24haの畑より。標高800メートル。石が多い石灰質土壌。平均樹齢25年。セメントタンクでアルコール発酵後、フレンチオーク50%、アメリカンオーク50%でマロラクティック発酵&6ヶ月間熟成。これはすばらしく、濃くてかつなめらか  
ティネード
2002年、長男で醸造家のマヌエル(写真)と、その妹たちエスパレンサとアンパロがワイナリーを継承したことで、転機が訪れました。ワインを心から愛し、彼らの地ラ・マンチャが、スペインで最もコストパフォーマンスの高いワインを造ることができる産地のひとつであることを理解していた彼らは、47ヘクタールに渡る彼らの畑を、テロワールの違いによって30に区分し、それぞれに最適なぶどう品種は何かという調査からはじめました。

 3年後の2005年、それまで植樹面積のほとんどを占めていた白ワイン用ぶどう品種アイレン等の樹をすべて引っこ抜き、テロワールごとの相性に応じて、赤ワイン用としてテンプラニーリョ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、グラシアーノを、白ワイン用として、ソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカ、ルーサンヌを新たに植樹しました。さらに3年後の2008年には、すべての畑で完全オーガニック栽培を開始しました(2010年にECCの認証取得)。
 一方、数年がかりで進めた醸造設備の刷新、および自社ビン詰め設備の導入も完了し、2009年、同ワイナリー初の自社ブランドワイン、「Cala」が誕生しました。「Cala」は、「小さな海岸」「花」「(何かに)どっぷりと浸かること」など様々な意味を持つスペイン語で、「私たちのワインに求めるイメージにぴったりだったので採用しました」(マヌエル・アルバレス=アレーナス)。尚、ワイナリー名の「Tinedo」は、ワイナリーや畑がある場所の地名で、もともとはこの地で伝統的に用いられた陶製の発酵槽「Tina」に由来するそうです。

’17カラ ヌメロ・ウノ¥2.100- お薦め
(フルボディ)Vino de la Tierra (VdT) de Castilla (D.O.ラ・マンチャの畑ですが、「この地域における最良のワインを造るために今日必ずしも適切ではなくなっている、旧来の様々な規制に縛られたくないので」、VdTで登録しています)。テンプラニーリョ88%、シラー6%、カベルネ・ソーヴィニヨン4%、ルーサンヌ2%(2010年ヴィンテージ)。標高700m、大小の石がごろごろ転がる石灰岩質・泥灰土質・沖積土壌の畑より。2005年~2007年に植樹。コールド・マセレーション。ステンレスタンクでアルコール発酵後、コンクリート製タンクでマロラクティック発酵&12ヶ月間熟成。新鮮ないちごやさくらんぼ、チョコレートを思わせるアロマに、様々なスパイスを思わせる香味。たっぷりとした果実味。タンニンが完熟しており、まろやかな口当たりです。ラベルの写真は、最上段が現オーナー3兄妹の両親、2段目が左からエスパレンサ、マヌエル、アンパロの3兄妹で、3段目以降は彼らの家族やワイナリーのスタッフ達です。ラベル左下の風車は、ドン・キホーテの地ラ・マンチャのシンボルで、ワイナリーの近くの風車を撮影したものです。こちらも濃くて滑か。

1+1=3 ウ・メス・ウ・ファン・トレス
Guardiola de Font-Rubí といういわばカヴァの聖地で、長年に渡ってカヴァ最高品質のぶどうを栽培してきたピニョル家。わずか30ヘクタールの畑で収穫量が少ないこともあって、そのぶどうは現地ワイナリーの間で「幻のぶどう」と言われ、高値で取引されてきました。一方、スペイン最高のメルローと言われるスーパー・スパニッシュワイン「カウス・ルビス」を擁するペネデスのトップワイナリー、「カン・ラフォルス・デルス・カウス」のエステーベ家。2000年、両家は手を結び、共同でこのワイナリーを設立しました。栽培・醸造をトップレベルで一貫させた相乗効果として誕生した、従来のものとは次元が異なるカヴァ。これぞ「1+1=3」。
「栽培に、秘訣とかノウハウとかはありません。すべてを完璧にやるだけ」。「この世のものではないような、言葉では表現できないような”幻想的な”カヴァを造りたい」というジョセップ・ピニョルは、趣味も持たず余暇もとらず、シーズン中は1日4時間睡眠でほとんどぶどう栽培のみに生きる求道者です。「幻」と言われるにはそれだけの理由があります。
’20チャレッロ¥2.200- 
(辛口)白ワインです。チャレッロ100%。1956年に植樹した超VV。スペインのこの価格帯のワインでは珍しく、すべて手摘みで収穫し、ぶどうを厳しく選別。除梗100%。スキンコンタクト後、ステンレスタンクのみで発酵・熟成。薔薇の花、カーネーション、マンゴ、桃、リンゴ、グレープフルーツ、レモンなど、フルーツの盛り合わせのような楽しいアロマに、たっぷりとした果実味。きれいな酸。ペネデスのトップワイナリーと言われる「カン・ラフォルス・デルス・カウス」のノウハウを結集させた、貫禄の出来栄えです。

’16シャルドネ¥2.100- 
(辛口)IGP Pays d'Oc。8ha。平均樹齢20年。タンクで醸造。テロワールが大きく異なる3つの区画のぶどうのブレンドで、ひとつはピノ・ノワールと同じ場所の区画、ひとつはカベルネ・ソーヴィニヨンと同じ場所の区画、3つ目は、大きな石がごろごろ転がる石灰質土壌の区画です。濃厚でありながら上品なスタイルで、完成度の高いシャルドネです。ドメーヌ・レサック    SOUTH FRANCE Selection 「ドメーヌ・レサック」は、ラングドック地方のベジエ市に1837年に設立され、2006年より、6代目となるギュスターヴとマリーのヴィエネ夫妻によって運営されています。無数のワインコンクール受賞歴やワインメディア掲載歴を誇るラングドック地方を代表するドメーヌのひとつ
「ラ・グランハ」(「農場」)の世界へようこそ!
地質学博士のルイ・ヘルナールトとオイジニー・ヴァン・エケリスの夫妻が、スペイン北東部のサラゴサ市を拠点に運営する「アクシアル・ビノス」グループは、ナバーラとカンポ・デ・ボルハにワイナリーを所有する他、スペイン主要産地の提携ワイナリー18社と共同で開発した多様なブランドを、五大陸30ヵ国に展開する世界的ワイン商です。アメリカでは、輸入販社「アクシアル・ワインズUSA」による独自の販売網を45の州に築いており、「トレーダー・ジョーズ」をはじめとするビッグネームが顧客に名を連ねます。
 「ラ・グランハ」は、「世界中の食卓に「笑顔」と「おいしさ」という2つのHAPPINESSをお届けする」ことをコンセプトとするブランドで、2009年6月に仏ボルドー市で開催された「VINEXPO」で発表されて以来、瞬く間に同社のベストセラーに駆け上がりました。
 ユーモアあふれるラベルの絵は、スペインの高名な現代画家であるエンリケ・トリホスが特別に描いたもので、アラゴン州ウエスカの農村で生まれ育った彼が、子どもの頃身近に接した動物たちがベースになっています。
 このブランドは、スタンダードレンジの「La Granja 360」と、高級レンジの「La Granja 1080」に分かれています。「360」というのは、スケートボーディングの(空中でボードをクルッと360度回転させるという)技の名前に由来しており、「奇想天外なラベルデザインや、“掟破り”のコストパフォーマンスの高さによって、ワインの世界における旧来の常識を転回させたい、(小難しいのもよいが、ワインは食卓を楽しくするためにあるということを再認識しませんか?)」という思いが込められています。「1080」は、360×3回転(!)です。

’19ラ・グランハ360 ベルデホ・ビウラ¥1.760- 
(辛口)生産者は「ボデガス・アベリーノ・ベガス」(バリャドリッド県サンティウステ在。1950年創業。ホセ・マヌエル・コラレス=カレーロ醸造長)。Vino de la Tierra (VdT) de Castilla y Leon(ぶどうはすべてルエダ産ですが、ベルデホのブレンド比率が50%未満のため、VdTとなります)。ベルデホ(香りと構造)30%、ビウラ(酸とフィネス)70%。標高700~800メートルのなだらかな大地に広がる、水捌けの良い斜面畑より。石の多い砂質土壌。平均樹齢15年。100%除梗。ステンレスタンクで醸造。2012年ヴィンテージは、「2013年度モンド・セレクション」金賞受賞。(羽、広げられないんですけど・・・)。