wabi-sabi ワビ・サビ
「ワビ・サビ」は、「TOA」のパートナーワイナリー各社の協力のもと、2015年にスタートしたプロジェクトで、ビオロジック栽培のぶどうから造られたオーストリアの自然派ワインを、広く世界に紹介することを目的としています。
統一されたコンセプトのもと、ワイナリー名や産地などは非公開となっています。 
 「ワビ・サビは、美が不完全なものによって定義される世界を表しています。不完全であるがゆえに、美しい。
現代のワイン
造りにおいて、ワインはしばしば、工学的に完全に設計された製品となっています。醸造家は、ワインの成分や製造工程を完全に管理し、完全なワインを造ることが求められます。
しかし私たちは、完全なワインが飲み手を魅了するとは限らないと思いま
す。「ワビ・サビ」プロジェクトでは、生きている、あるがままの姿こそがワインの「品質」であると考えます。
個性は、完全
なものよりもはるかに美しいと私は思います」。
’20ワビ・サビ GV nr#1¥2.640-
(辛口)グリューナー・ヴェルトリーナー100%。白亜(石灰)質・ローム・レス(黄土)土壌。平均樹齢25年。ビオロジック栽培(2014年に「Codex Alimentarius Austriacus」の認証取得)。
収穫はすべて手摘み。除梗率50%。天然酵母のみで発酵。ステンレスタンクで醸造。SO2の使用は最小限。

NVワビ・サビ ゲミシュター・サッツ¥3.100-
(辛口)グリューナー・ヴェルトリーナー70%、ソーヴィニヨン・ブラン20%、ゲルバー・ムスカテラー10%のブレンド。花崗岩質・レス(黄土)土壌。平均樹齢25年。ビオロジック栽培。収穫はすべて手摘み。
除梗しない。天然酵母のみで発酵。ステンレスタンクで
発酵後、9ヶ月間シュール・リー熟成。無清澄。SO2の使用は最小限。
Peter & Paul ペーター&パウル
 2008年よりすべての自社畑でオーガニック栽培を開始。2015年、「BIOS」の認証を取得したのを機に、新ブランド「ペーター&パウル」の発売を開始しました。
(「ペーター&パウル」はキリスト教の聖人であるペトロとパウロのことで、創業以
来ワイナリーに鎮座している2聖人の木像からの命名です)。 
 彼らの畑があるホレンブルグ村一帯はドナウ川を北に臨む丘陵地帯で、石灰質を中心に、レス、砂、小石、花崗岩などが入り混ざった、「クレムスタール」の中でもとりわけ複雑な土壌を持つことで知られます。
 「この土壌に由来する、抜けの良いミネラル感と旨味が融合し、生命力溢れるワインとなります。一口飲むと、心がうきうきして楽しくなりますよ」(田中克幸)。
’20ペーター&パウル リースリング ビオ¥3.100-
(辛口)リースリング100%。1.5ha。石灰質を中心とする複合土壌。樹齢約25年。70%をステンレスタンクで、30%を228リットルの樽で発酵&5~6ヶ月間熟成。

Vinícola del Priorat ビニコラ・デル・プリオラット
秀逸な共同組合は、醸造家にプロ中のプロを招聘し、たとえ出資者であっても品質の劣るぶどうは購入しない、ぶどうの品質によって買取価格に差をつけるといったルールを徹底しています。
組合員の意識が高く、「独立生産者やネゴシアンに負
けない、美味しいワインを造るぜ!」というモチベーションが共有されているところは、
自ずと醸造設備や技術のレベルも高く
なり、結果として、秀逸なコストパフォーマンスを誇るワインを生みだすことになります。

スペインでは、まさしくここがそうです。「プリオラート共同組合」は、1991年、125軒の栽培農家によって設立されました。 当時のプリオラートは、アルバロ・パラシオスらいわゆる「四人組」が奮闘していた産地勃興期。類まれなマイクロ・クライ
メット(微細気候)、ごつごつとした岩だらけの急斜面の「隙間」にテラス状に切り拓かれた無数の小区画群、この地特有の柔らかい粘板岩「リコレーラ」といった、テロワールの優秀性に注目した彼らの努力によって、プリオラートはこの20年で急激に発展し、2009年7月6日、リオハに継いで全スペインで2番目となるD.O.C.(特選原産地呼称)に認定されました。
ただ同時に、開墾の困難な急斜面畑ゆえ栽培面積が限られていることで、スペイン随一の高価格帯(5千円~数万円)のワインの産地になってしまいました。
’18ビニコラ・デル・プリオラット オニキス クラシック ブラン¥2.750-
(辛口)リースリング100%。1.5ha。石灰質を中心とする複合土壌。樹齢約25年。70%をステンレスタンクで、30%を228リット「オニキス」は「プリオラート協同組合」が世界に誇る旗艦ブランドです。DOQプリオラート。マカベオ60%、ガルナッチャ・ブランカ30%、ペドロ・ヒメネス10%。ステンレスタンクで醸造。
気候や地勢の異なる300もの区画のぶどうをブレンドしていること、しかも樹齢50~60年という古樹であることによって、この価格帯のスペインワインとしては類を見ない、極めて複雑な味わいです。
ヘクタールあたり30ヘクトリットルという超低収量に
よる凝縮したぶどうの旨味を堪能できますが、同時にこの地の土壌に由来するとてもきれいな酸があり、飲み飽きません。
気付
いたら1本空になっているようなワインです。
La Granja ラ・グランハ
 「ラ・グランハ」は、「世界中の食卓に「笑顔」と「おいしさ」という2つのHAPPINESSをお届けする」ことをコンセプトとするブランドで、2009年6月に仏ボルドー市で開催された「VINEXPO」で発表されて以来、瞬く間に同社のベストセラーに駆け
上がりました。 ユーモアあふれるラベルの絵は、スペインの高名な現代画家であるエンリケ・トリホスが特別に描いたもので、アラゴン州ウエスカの農村で生まれ育った彼が、子どもの頃身近に接した動物たちがベースになっています。
’19ラ・グランハ ベルデホ・ビウラ ¥1.760-
(辛口)生産者は「ボデガス・アベリーノ・ベガス」(バリャドリッド県サンティウステ在。1950年創業。ホセ・マヌエル・コラレス=カレーロ醸造長)。
Vino de la Tierra (VdT) de Castilla y Leon(ぶどうはすべてルエダ産ですが、ベルデホのブレンド比率が50%未満のため、VdTとなります)。
ベルデホ(香りと構造)30%、ビウラ(酸とフィネス)70%。標高700~800メートルのなだらかな大地に広がる、水捌けの良い斜面畑より。石の多い砂質土壌。
平均樹齢15年。100%除梗。ステンレスタンクで醸造。
2012年ヴィンテージは、「2013年度モンド・セレクション」金賞受賞。
(羽、広げられないんですけど・・・)。
Domaine Blanc Plume ドメーヌ・ブラン・プリュム
「畑は「コルビエール・フヌイエード自然公園」の中心部にあるのですが、この公園では50種を超える大小の野鳥を観察することができます。
中でも特に感銘を受けたシロオオタカ(鷹)の白い羽、そして、真っ白なページにこれから羽ペンで私の物語を書き始めるという思いを込めて、ドメーヌ名を「白い羽」と名付けました」。
「大自然の恩寵に満ちたこの地は、ヴァン・ナチュール造りの理想郷です。畑のすぐそばには国指定の「ハイキングコース36号」も通っており、景観の美しさは息を呑むほどです。
写真をラベルにも掲載した清流の水は生命が蘇るような美味しさで、まさしくこの水のようなワイン造りを目指しています。
ちなみにこの清流の水は、ビオディナミのプレパラシオンの調合にも使用しています」。

’21ドメーヌ・ブラン・プリュム ミラン・ロワイヤル シャルドネ¥3.740-
(辛口)IGP Côtes Catalanes。シャルドネ100%。コディエス・ド・フヌイエード村に1.87ha。シスト(スレート片岩)基盤の粘土石灰質、泥土質、砂質土壌。
平均樹齢25年。収量は16hl/ha。ステンレスタンクで発酵後、6ヶ月間熟成。無清澄、ノンフィルターでビン詰
め。SO2は不使用。
ラベルの鳥はマルセイユ在住の高名な画家であるサンドロ(www.sandrot.com)が描いた「アカトビ」で、その白い羽(白ワイン)、金色のくちばし(色合い)、
生き生きとした精悍な顔立ち(口当たりと味わい)、1m80cmもの長い翼(余韻)から、シャルドネ
の特徴を形容する鳥として描かれたものです。
Domaine de l'Olivette ドメーヌ・ド・ロリヴェット
2005年にドメーヌを継承した10代目(!)ジャン・リュック・デュムティエは、翌2006年から実質ビオロジックの厳格なリュット・レゾネ栽培を開始。
2014年にはHVE(Haute Valeur Environnementale)」の最高段階「レベル3」
の認証を取得し、環境に優しいワイン造りを実践しています。
ご紹介する「マーレ・ノストラム ロゼ」は、所有するわずか3ヘクタールのIGPの畑からの作品で、(彼のフラッグシップである本格的なバンドールのロゼと比べて)、
「より気軽にロゼを楽しんでいただきたい」という思いから生また、
爽快な辛口ロゼワインです。
「ロゼワインが、多様な魚介類に広く合うということを知っていただきたい」と願うジャン
・リュックは、
エビ(オマール)、カニ(ヨーロッパイチョウガニ)、魚(カサゴ)の、3種類の印象的なエチケットを
用意しました。
「醸造は、気軽に行ってはいません(笑)。低位アペラシオンであるほど美味しいワインを造るのは難しく、醸造家の力量が問われます。
ある意味バンドール以上に細かく神経を使いながら仕込みました」(ジャン・リュック)。

’21ドメーヌ・ド・ロリヴェット マーレ・ノストラム ロゼ¥2.520-
(辛口)<ラベルデザインは3ターンあります。中身は同じワインです>
IGP Méditerranée。グルナッシュ45%、サンソー35%、ムールヴェードル20%のブレンド。
直接圧搾法による辛口ロゼワ
インです。3ha。粘土石灰質土壌。平均樹齢20年。ステンレスタンクで醸造。
作品名「Mare Nostrum」はラテン語で「私たちの海」の意。ラベルに描かれた魚介類は、エビ(オマール)、カニ(ヨーロッパイチョウガニ)、魚(カサゴ)です。
’21ドメーヌ・ド・ロリヴェット マーレ・ノストラム ブラン¥2.520-
(辛口)<ラベルデザインは3ターンあります。中身は同じワインです>IGP Méditerranée。クレレット60%、ロル20%、ユニ・ブラン20%。3ha。粘土石灰質土壌。
平均樹齢20年。スキンコン
タクト。ステンレスタンクで醸造。作品名「Mare Nostrum」はラテン語で「私たちの海」の意。
Domaine Blanc Plume ドメーヌ・ブラン・プリュム
「畑は「コルビエール・フヌイエード自然公園」の中心部にあるのですが、この公園では50種を超える大小の野鳥を観察することができます。
中でも特に感銘を受けたシロオオタカ(鷹)の白い羽、そして、真っ白なページにこれから羽ペンで私の物語を書き始めるという思いを込めて、ドメーヌ名を「白い羽」と名付けました」。
 「大自然の恩寵に満ちたこの地は、ヴァン・ナチュール造りの理想郷です。畑のすぐそばには国指定の「ハイキングコース36号」も通っており、景観の美しさは息を呑むほどです。
写真をラベルにも掲載した清流の水は生命が蘇るような美味しさで、まさしくこの水のようなワイン造りを目指しています。
ちなみにこの清流の水は、ビオディナミのプレパラシオンの調合にも使用
しています」。
’20ドメーヌ・ブラン・プリュム GR-36 ルージュ¥3.400-
(フルボディ)IGP Côtes Catalanes。シラー60%、メルロ40%のブレンド。コディエス・ド・フヌイエード村に合計1.16ha。
粘土石灰質、泥土質、砂質土壌。平均樹齢20年。収量は24hl/ha。ステンレスタンクで発酵後、8ヶ月間熟成。無清澄、ノンフィルターでビン詰め。
SO2は不使用。「GR-36」は畑のそばを通る国指定の「ハイキングコース36号」のことで、ラベルの写真はペルピニャン在住の高名な写真家Saint. Eが撮影した、道中の清流です。
Les 5wy (Yohann Widmer) レ・サンク・ヴィ (ヨアン・ヴィドメール)
「人生という旅路の方向を変える、予期せぬ出会いはあるものです」と笑うヨアン・ヴィドメールは、医学生2年目の夏休みにたまたま地元の協同組合でアルバイトをしたことでワイン造りと出会い、
「私が本当になりたいのは、医者ではなくヴィニュロンである(!!)」という開眼を果たして新しい道を歩み始めました。
「人生という旅路の方向を変える、予期せぬ出会いはあるものです」と笑うヨアン・ヴィドメールは、医学生2年目の夏休みにたまたま地元の協同組合でアルバイトをしたことでワイン造りと出会い、
「私が本当になりたいのは、医者ではなくヴィニュロンである(!!)」という開眼を果たして新しい道を歩み始めました。

’19レ・サンク・ヴィ カシオペ ピノ・ノワール ¥4.400-
(フルボディ)AOP Arbois。アルボワ村産のピノ・ノワール100%。0.3ha。粘土質・泥土質土壌。平均樹齢30年。収量は40hl/ha。ステンレスタンクで一次・二次発酵後、228リットルと300リットルの樽で8ヶ月間熟成。
作品名の「カシオペ」は「カシオペア座」の意味で、「Widmer」の頭文字Wをカシオペア座に見立てたものです。ラベルの絵は、パリでグラフィックデザイナーをしているヨアンの従弟が、ヨアンのイメージを基に描いてくれたものです。