大阪でヴィントナーズの試飲会の200種の中から選びました。
どれも目移りするワインばかりでしたが、クリーンさや、果実味主体のワインを選びました。

アラン・ナヴァール
優良なRMの場合、収穫年はもちろん、品種、区画、収穫日等の違いごとに別々のタンクでワインを貯蔵しており、
ビン詰め時のブレンドは、それぞれのタンクごとに試飲を重ね、各ワインの特性を吟味した上で行われます。
造り手の腕や感性が最も出やすい、シャンパン造りのハイライトのひとつです。 

とはいえ、「品質や味わいができるだけ毎年均一になるように」というシャンパンの基本概念がありますし、さらに、通常は
「商品ラインナップ」が決まっていますので、このタンクとこのタンクはスタンダード・ブリュットに、このシャルドネはブラ
ン・ド・ブランに、というように、あらかじめいくつもの有力な判断基準が存在します。
「ジェネラシオン・トロワ」は、この毎年のビン詰め時におけるブレンドの判断基準を、「2000本分、最高品質のシャンパン
を造ること」一点のみに求めた、他ではまず聞かない、珍しいコンセプトの作品です。 
「他の多くのワイン産地は、絶えず変化し続けながら、ワインの品質を高めていっているように感じます。シャンパーニュは
伝統色がとても強い地域なので、なおさら意識的に、従来の常識や価値観にとらわれない発想をしていかなければならないと思
います。大事なことはただひとつ、より美味しいシャンパンを造ること、です」。
「ジェネラシオン・トロワ」は「3世代」という意味で、代々ぶどう栽培を営んできた彼らの先祖に敬意を表したものであると
同時に、「(常識や価値観などは時代とともに変化するが、)本当の美味しさは、世代を超えて不変のものである」という意味
が込められています。 

NVアラン・ナヴァール ブリュット プレスティージュ
¥8.470-

(辛口)パシー・シュル・マルヌ村の0.5ha相当の最優良区画より、ピノ・ノワール50%、シャルドネ50%のブレンド。粘土石灰質土壌。
平均樹齢約35年。現在販売中のものは、2011年産50%、2010年産50%。ステンレスタンクで醸造。ドザージュは9.6g/l。重厚ボ
トル。このシャンパンは、2014年9月27日にヴェネツィアで行われた、ジョージ・クルーニーさんの結婚式のオフィシャル・シャンパ
ンに選ばれました。
ルプルー・プネ
「真に完成されたシャンパンとは、シャンパン単独で飲んで感動できるシャンパンです」(フランソワ・バルボサ)。  
 彼の作品は非常に繊細・静的な味わいで、巨匠ピアニストが最弱音で紡ぐ旋律のように、しっとりと心に染み込んできます。
 シャンパンを飲むという行為に浸りたい方に贈ります。

NVルプルー・プネ ビュル・ノワール ブリュット
¥8.140-
(辛口)グランクリュのピノ・ノワール100%(ヴェルジー産50%、ヴェルズネ産50%)。平均樹齢35年。ヴァン・ド・レゼルヴが50%
で3年間以上ビン熟成。ドザージュは8g/l。
ドビ
ラベルの花は、このメゾンのシンボルである「コクリコ(ひなげし)」です。
 「夕食時だけでなく、休日の午後にも心から楽しんでいただけるような、泡のきめが細かい、軽やかで上品なシャンパンを
造りたいと思っています」(フロール・ドビ)。

NV ドビ ブリュット ブラン・ド・ノワール
¥9.900-
(辛口)アイに隣接するプルミエ・クリュ村、ミュティニーのリウ・ディ「ピック・エギーユ」産のピノ・ノワール100%。1.4haの
単一区画で、ビオロジック栽培に転換中。平均樹齢25年。現在販売中のものは2012年産50%、ブルゴーニュ製220リットルの
小樽およびフードル(大樽)で熟成させたヴァン・ド・レゼルヴ(2011年産)40%のブレンド。5年間ビン熟成。ドザージュは8.8g/l。
オリヴィエ・エ・ベルトラン・ブヴレ
 れたワインは宝石に例えられることも多いですが、こと「真珠」に例えられるべきは、シャンパンのみが持つ気品であり、
純麗さでありましょう。さらにフランスでは、キラキラと輝きながら立ち上るその泡も、しばしば真珠の一粒一粒に例えられま
す。(シャンパンを注いだグラスの淵に連なる環状の泡は、「真珠の首飾り」と言われます)。
 ご紹介する作品は、「ギド・アシェット」で「クー・ド・クール」の受賞歴などもあるオーブのいぶし銀的な職人兄弟が、
「真珠の美質を、限りなくシャンパンに具現化することを目指した」渾身作で、その名も「ラ・ペルル(真珠)」と銘打ちまし
た。
NVオリヴィエ&ベルトラン・ブヴレ ラ・ペルル¥8.140-
(辛口)ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%。樹齢約30年。3~4年間ビン熟成。ドザージュは9g/l。
ウ・メス・ウ・ファン・トレス
「栽培に、秘訣とかノウハウとかはありません。すべてを完璧にやるだけ」。「この世のものではないような、言葉では
表現できないような”幻想的な”カヴァを造りたい」というジョセップ・ピニョルは、趣味も持たず余暇もとらず、シーズン
中は1日4時間睡眠でほとんどぶどう栽培のみに生きる求道者です。「幻」と言われるにはそれだけの理由があります。

ウ・メス・ウ・ファン・トレス ブルット・ナトゥーレ エスペシアル グラン・レセルバ
¥4.620-
(辛口)チャレッロ60%、ピノノワール40%。平均樹齢15~20年。ドザージュ・ゼロのノン・ドゼ。
「1+1=3」の最上級作品です。
大小色とりどりの正方形ラベルは、それぞれの畑の大きさやテロワールの違いを、中央の金色の丸は、泡を表しています。

カステル・サント・アントーニ
「ジャズ・ナトゥーレ・レセルバ」は、地元バルセロナ出身の世界的ジャズバンドである「チェル・ススト&アウグスト
・タラッツ・トリオ」とのコラボレーションによって、2017年の秋に誕生した作品です。ジャズとカヴァという2つの異な
る世界を結びつけ、日々の生活に新しい感覚の喜びを提供したいというその独創的コンセプトは、スペイン国内はもちろん、
世界中から激賞をもって迎えられています。 
「泡が踊り、音が香りを放ちます。スイング・ジャズと美味しさが調和する、新しい世界をお楽しみください」(ペーレ
・カナルス)。

NVカステル・サント・アントーニ ジャズ・ナトゥーレ レセルバ¥3.200-
(辛口)チャレッロ50%、マカベオ35%、パレリャーダ15%。粘土石灰質土壌。樹齢約25年。15ヶ月間以上ビン熟成。ドザージュはゼロ。
ドメーヌ・ドー
「ピレネー山脈の麓にあるこの地の標高は420m。大西洋からの冷風「セルス」も吹き入れる、南仏で最も冷涼なぶどう産地
です。土壌は大小の石が転がる粘土石灰質土壌で、ブルゴーニュに類似しています。醸造も基本的にブルゴーニュ流ですが、
南仏の陽光を受け、こちらのぶどうの方が糖度が高くなりますので、マロラクティック発酵を50%でストップしたり、樽醸造
の比率や熟成期間を抑制するなどのアレンジを施しています」。
ピノ・ノワールとシャルドネについては、昔のブルゴーニュで使用されていた(当時は手吹
きの)超重厚ボトル「ブルゴーニュ・オータンティック」を使用しています。「このボトルは、中身のワインを保護するため
の最良の容器であり、クラシック・ブルゴーニュの象徴でもあります。僕の思いとして、これだけはどうしても譲れないので
す」。そこで彼は、国際規格「PAS2050」に基づいてこのボトル1本あたりのカーボンフットプリント(二酸化炭素排出量)
を厳正に算出し、これを完全にオフセットするための「植林」を実践することで、(結果としてペットボトルや紙パック入り
のワインにも勝る)カーボンフットプリント・ゼロを達成しています。

ドメーヌ・ドー シャルドネ 2022¥2.640-
(辛口)IGP Haute Vallée de l'Aude。シャルドネ100%。ピレネー山麓の標高420メートルの畑より。石の多い粘土石灰質土壌。平均樹
齢25年。スキンコンタクトを行った後、65%はステンレスタンクで醸造、35%はエルミタージュ社製ベルトランジュの森産及
びベルトミュー社製ニエーヴルの森産の新樽100%で発酵&8ヶ月間熟成(マロラクティック発酵は50%まで)。
レ・ドメーヌ・オーリオル
「ジェール県西端、ピレネー山脈麓のオーズ村の畑で育まれたソーヴィニヨン・ブランを100%使用しています。「ブルベ
ーヌ」と呼ばれるこの地特有の砂質粘土質土壌は、ロワールのサンセールなどと並んで、フランスで最も薫り高いソーヴィニ
ヨン・ブランを生む土壌とされています」(クロード・ヴィアラード)。
ラベルに描かれた3種の魚(サーモン、パイク(カワカマス)、パーチ(スズキの一種))は北欧で最も親しまれている魚
で、このワインが、あらゆる種類の魚料理に合わせることができる万能の白であることを表現しています。

'21レ・ドメーヌ・オーリオル キャッチ&リリース
¥1.870-

(辛口)Vin de France。ソーヴィニヨン・ブラン100%。ジェール県西端、ピレネー山脈麓のオーズ村の畑より。「ブルベーヌ」と呼
ばれるこの地特有の砂質粘土質土壌。55ha。平均樹齢20年。ステンレスタンクで醸造後、10ヶ月間熟成。
2019年度「ジルベール&ガイヤール」金賞受賞。
テール・デトワール (クリストフ・ミットナット)
 「ビオディナミにしてから、鹿やイノシシが畑に入ってくるようになりました。それと、畑に野生のチューリップが咲いたり、
野いちごが実るようになったんですよ」。 
 「アルザスはぶどう品種のバラエティが豊かで、和食はもちろん、多種多様なお料理に合わせることができます。そのマリアー
ジュの楽しさ、そして美味しさを、ひとりでも多くの方に知っていただければと思います」(由佳・ミットナット)。

'19テール・デトワール キュヴェ・エピス
¥4.180-
(辛口)泥土石灰質土壌。平均樹齢30年。収量は約55hl/ha。ステンレスタンクで発酵後、9ヶ月間シュール・リー熟成。ビン詰め時に
み極少量のSO2を使用。残糖は約15g/l。
非常に香り豊かで、各種スパイスを思わせる複雑な香味が特徴的。口当たりは驚くほどまろやかで、奥行きのある深い味わいです。
尚、ラベルの印影は、由佳さんのお知り合いの日本の若手判子職人さんが手がけてくれたものです。
ジェラール・メッツ
「ワイン造りに携わるようになってすぐに、これは音楽とまったく同じだと気づきました。ピアノ曲などの演奏で考えると
分かりやすいですが、楽曲は、テロワール。アルザスのような土壌の複雑さや古樹は、和音の数が増えるといったような音楽
性の高まり。演奏者は、醸造家。楽曲を尊重しながらも自らのイマジネーションをもって解釈し、修練を積んで演奏する。楽
曲の素晴らしさと演奏者の心技が一体となった時、言葉では表現できない何かが、五感に響いてきます」。
「醸造家の精神状態は、仕事の質に直結します。音楽は、私の心を常に穏やかに保ち、幸せな気持ちで仕事をさせてくれま
す。その心のありようは、きっとワインにも伝わっていると思います。「ピアノソナタ第11番イ長調(第3楽章が「トルコ行
進曲」)」をはじめとして、モーツァルトが特に好きです」。 

'20ジェラール・メッツ リースリング
¥3.740-

1.5ha。泥灰土砂岩質、砂質、石灰質土壌。樹齢35~70年のVV。フードル(大樽)で6か月間熟成。辛口。
ピエール・エ・シャンタル・リウボー
(辛口)ナント市南東のシャトー・テボー村にて1816年よりワイン造りを営む、ミュスカデの大御所です。1978年に継承した5代目
ピエールとシャンタルのリウボー夫妻のもと大いに発展を遂げ、2014年に継承した息子ヴァンサンが完全ビオロジック栽培へ
の転換を成功させたことで、ミュスカデのトップドメーヌの一画に数えられるようになりました。
 この地特有の非常に古い花崗岩土壌(写真下)から生まれる、濃密で艶やかなミュスカデです。

'21ピエール・エ・シャンタル・リウボー ル・ヴォワイヤージュ・エクストラオルディネール ミュスカデ
¥3.200-
(辛口)ムロン・ド・ブルゴーニュ(ミュスカデ)100%。4ha。花崗岩土壌。平均樹齢25年。コンクリート製タンクで醸造。
ラベルの絵は、「十五少年漂流記」「海底二万里」「八十日間世界一周」などを著した地元ナント出身の大小説家ジューヌ・
ヴェルヌによる連作小説「Voyage Extraordinaire(驚異の旅)」にインスピレーションを得て、ヴァンサンの友人であるパリ
在住の高名な漫画家ディミトリ・アヴラモグルーが描いたものです。
ニコラ・ゴードリ
ゴードリ家が広範囲に点在して所有する24もの小区画からのぶどうをブレンドしたもの
で、シレックス、キンメリッジアン、ポルトランディアン、泥灰土質、粘土石灰質といった同AOCの土壌のエッセンスがとり
こまれた、「ザ・プイィ・フュメ」の趣です。
「プイィ・フュメの真髄はミネラルですが、ミネラルが突出しすぎないよう、ワインに相応の凝縮感を持たせるようにして
います。美味しいお料理を堪能しているうちに、気づいたらグラスが「また」空になっている、その度にワインを注ぐソムリ
エさんも大忙し、というワインを目指しています」(ニコラ・ゴードリ)。

'21ニコラ・ゴードリ プイィ・フュメ ¥3.860-
(辛口)20ha。ソーヴィニヨン・ブラン100%。シレックス、キンメリッジアン(石灰質)、ポルトランディアン(石灰質)、泥灰土
質、粘土石灰質土壌。平均樹齢20年。ステンレスタンクで醸造。
レモンやグレープフルーツを思わせる柑橘系の爽快な風味。甘味と酸味が調和し、ミネラルの塩味がお料理をさらに美味しく
してくれます。
ギヨーム・ゲラン
2014年、「シャトー・ムートン・ロートシルト」等で修行した13代
目ギヨーム・ゲランが継承して自社ビン詰めを開始しました。
 ギヨームは直ちに畑の改善に着手し、30年間無農薬栽培を続けてきた隣人の畑から分けてもらった台木への変更や、樹冠管
理および植樹密度の再構築を進める一方、段階的にビオロジック栽培への転換を開始。
「優良区画のぶどうの品質は完璧の域に達し、SO2を使用する理由が消滅したと思いましたので、この特別なぶどうを使って
「Notus」を造りました。「Notus」は、重厚で堅固、骨太な、いわゆるボルドーワインのスタイルとは180度異なります。しか
しこのワインこそが、私の畑で健やかに育ったぶどうたちがそのままワインに姿を変えた、ありのままの、素顔の、そして私自
身が飲みたいと思うボルドーワインなのです」。

'20ギヨーム・ゲラン ノテュス 3.100-
(フルボディ)AOC Blaye Côtes de Bordeaux。メルロ100%。3ha。粘土石灰質・砂質土壌。平均樹齢15年。収量50hl/ha。コンクリート製タ
ンクでアルコール発酵後、ステンレスタンクでマロラクティック発酵&6ヶ月間熟成。清澄はせず、軽くフィルターをかけてビ
ン詰め。収穫からビン詰めに至るまでSO2は不使用。
作品名の「ノテュス」はギリシャ神話における南風の神「ノトス」のことで、この畑が年間を通じて通風に優れ、ビオロジック
栽培に最適な環境であることを表しています。
アルノー・ランベール
2005年、修行を終えた息子アルノーが参画。そして2009年、「ソーミュール最古のぶどう畑」と言われる、「シャトー
・ド・ブレゼ」が所有する22ヘクタールの畑の権利を取得。同年アルノーが正式にドメーヌを継承し、「ドメーヌ・アルノー
・ランベール」が誕生しました。
「ドメーヌ・サン・ジュスト」が所有する「サン・シル・アン・ブール」の畑は、重厚な石灰岩基盤上の浅い粘土質土壌で
す。したがって収量が少なく、ワインは濃醇なスタイルになります。「(シャトー・ド)ブレゼ」の畑は砂質や泥土質の沖積
土壌で、より軽やかで繊細なスタイルになります」(アルノー・ランベール)。
その歴史を11世紀まで遡ることができる「シャトー・ド・ブレゼ」は、歴代の王侯の所有となった後、現在はルイ14世の
財務総監であったコルベールの子孫の所有となっています。そのワインは16世紀の文献にも登場し、王侯たちはシャトー・デ
ィケムと交換していたという記録が残っています
「ピュアであること」を絶対的なフィロソフィーとして掲げる
彼のワインの完成度は驚くべきもので、ソーミュールの地に、新たなる歴史を刻む造り手が現れたのだということを実感させ
てくれるものです。

NVアルノー・ランベール クレマン・ド・ロワール ブレゼ ブリュット
3.630-
(辛口)ブレゼ村の区画より、シュナン60%、シャルドネ40%のブレンド。石灰質、砂質、泥土質土壌。平均樹齢30年。ステンレスタ
ンクで醸造。12ヶ月間ビン熟成。MCRによるドザージュは8g/l。
ディヴァン ロワール
継承する畑を持たなかったオード・クラヴィエは、ロワール、ブルゴーニュ、ローヌ、ボルドー、オーストラリア、ニュージー
ランド、チリの各生産者の下で修業を重ね、途中2006年以降は難関国家資格である「エノログ」(ワイン醸造技師)としても活躍
しました。2015年に、彼女の生まれ故郷であるトゥーレーヌ地区オワリー村に10ヘクタールの畑を譲り受ける機会を得て、自身の
ドメーヌ「ディヴァン・ロワール」(「神のロワール」)を設立しました。
 「20年以上にわたって、多様な哲学に基づく多様な形態のワイン造りに触れ、学び、携わってきました。習得したすべての技術
を礎として、独立後は私の感性がおもむくままに、自由な精神でワインを造りたいと思いました。小さい頃から「聖闘士星矢」の
大ファンで、「ペガサス」という名前のワインは絶対に造りたいと思っていましたので、そこからインスピレーションを広げてギ
リシャ神話の神々をモチーフにしたワインを造ることにしました。ラベルの絵も私が描きました」。
 創業直後よりすべての畑でビオロジック栽培を開始し、2020年にビオディナミに転換しました。
「ぶどうたちは品種やテロワールの違いによって個性が大きく異なりますが、みんなが一番美味しいワインになれるよう、ステ
ンレスタンクやアンフォラ、様々な大きさの樽を使い分けます。醸造用添加物は一切使用せず、SO2だけキュヴェによって必要最
小限使用して、ほとんど手を加えずにナチュラルに醸造しています」。
 造りたいワインは「無条件で笑顔になるワイン」であり、ここには彼女のやわらかな感性とともに、圧倒的な知見と技量を誇る
エノログとしての自負も込められています。味わいは、精緻、自由、至福。エレガンスの極みに達しています。
'19ディヴァン・ロワール アテナ¥4.100-
(辛口)Vin Mousseux de Qualité。シャンパーニュ方式によるスパークリングワインです。ソーヴィニヨン・ブラン100%。オワリー村に
0.2ha。砂質・粘土質土壌。樹齢約55年のVV。収量は45hl/ha。300リットルの樽で発酵後、9ヶ月間シュール・リー熟成。24ヶ月
間以上ビン熟成。MCR(濃縮ぶどう果汁)によるドザージュ0.3g/lのExtra Brut。
「アテナ」はギリシャ神話に登場する女神で、工芸などを司るとされています。
'21 ディヴァン・ロワール ズース ¥4.100-
(辛口)AOC Touraine。ソーヴィニヨン・ブラン100%。オワリー村に1ha。砂質・粘土質土壌。平均樹齢30年。収量は45hl/ha。demi-muid
(500リットルの樽)で発酵後、9ヶ月間シュール・リー熟成。
「ズース(ゼウス)」はギリシャ神話の最高神で、全知全能の存在とされています。
ホセ・アントニオ・ガルシア
標高550~650mの丘陵地に切り拓かれた100を超える小区画の集合体で、そのすべてに樹齢60年~110年の古
樹が植わっていました。彼は、宝物をのこしてくれた先祖への深い感謝の念と、過酷な仕事への強い覚悟を持って、合計22ヘ
クタールに及ぶ全面積でオーガニック栽培を開始しました。 
 「それぞれの畑ごとに異なるオーガニック・アプローチが必要であり、画一的な認証は僕の畑には適しません。また、近年
中にビオディナミへの転換を予定しています」。 
 醸造への介入は、ミニマルに。ビン詰め時以外は、SO2も不使用です。
ビエルソには様々なぶどう品種が植えられていますが、圧倒的な存在感を放つ名脇役のごとく、スペインワイン界にその名
を轟かせるのが「ビエルソのメンシア」です。カベルネ・フランの変異種ともいわれるメンシアは、繊細な赤い果実の香り、
フルーティーでやわらかな味わいを特徴とする品種で、また、丘陵畑のミクロ・テロワールから生まれる複雑な風味によって、
高度に自己完結できる(他品種とブレンドする必要がない)品種として知られています。

'20ホセ・アントニオ・ガルシア ウンクリン ティント
¥2.860-
(フルボディ)DOビエルソ。メンシア100%。樹齢60~110年の古樹畑より。粘土砂質土壌。ステンレスタンクで醸造。
完熟したいちごやブルーベリーを思わせるアロマ。ローストしたような香ばしい風味も感じられます。繊細でまろやかな口当
たりが心地よい、ジューシーなワインです。
ドメーヌ・コトー・デ・マルゴ
「ほとんどの樹は、樹齢50~70年のヴィエイユ・ヴィーニュです。半世紀以上にわたってこの地に根を下ろしてきたヴィ
エイユ・ヴィーニュこそがテロワールの真髄ですので、近年はセレクション・マサル(マス選抜)を実施して、これらの樹を
永続させることに注力しています」。
 ヴィエイユ・ヴィーニュは、大地の滋味滋養がぎっしりと詰まった濃密なぶどうを生み出してくれます。そのぶどうに清潔
でナチュラルな醸造を施すことで、はちきれんばかりのみずみずしい果実味が口いっぱいに溢れるような、ハチミツのような
コクに思わず笑みがこぼれてしまうようなワインへと昇華します。
 錚々たるワインメディアも彼の作品に惜しみない賞賛を送っており、フランスワイン評論誌の大御所「ラ・ルヴュ・デュ・
ヴァン・ド・フランス」の「2018年ヴィンテージ大特集」(2019年6月号)では、「全マコネで最もコストパフォーマンスが
高いワインを造る生産者」にも選ばれました。
'21ドメーヌ・コトー・デ・マルゴ ブルゴーニュ ルージュ¥4.730-
(フルボディ)ピエールクロ村の区画より。0.5ha。粘土石灰質・花崗岩質土壌。平均樹齢10年。収量は35hl/ha。コンクリート製タンクでアル
コール発酵後、228リットルの樽でマロラクティック発酵&11ヶ月間熟成。無清澄、ノンフィルターでビン詰め。

'20ドメーヌ・コトー・デ・マルゴ マコン・ヴィラージュ ラ・ピィ・コル
¥4.200-
(辛口)ピエールクロ村の区画より。1ha。粘土石灰質・花崗岩質土壌。平均樹齢70年のVV。収量は60hl/ha。ステンレスタンクで発
酵後、10ヶ月間熟成。
作品名は「大酒のみのカササギ」(picol(大酒飲み)にかけたもの)という意味で、華やかな香りと豊かなコクが特徴的なこ
のマコン・ヴィラージュをつい飲み過ぎてしまう様子を表しています。
ドメーヌ・ジョアネ
「ジャック・カシュー」の当主パトリス・カシューの妹ヴィヴィアンヌは、1998年、父ジャック氏からヴォーヌ・ロマネの
村名畑4区画とプルミエ・クリュのレ・シュショ、及びヴォーヌ・ロマネ村内のACブルゴーニュ区画を相続し、兄パトリスにフ
ェルマージュ(賃貸)しました。そして2007年10月にフェルマージュ契約期間が終了したのに伴い、そのすべての畑を、嫁ぎ
先のドメーヌ「ミッシェル・ジョアネ」の当主ミッシェルとの間に生まれた長男、ファビアン・ジョアネが相続しました。彼は
時を同じくしてドメーヌも継承し、ここに、2008年をファーストヴィンテージとするヴォーヌ・ロマネの新星が誕生すること
になりました。
2010年3月に開催されたブルゴーニュ最大の試飲会「グラン・ジュール・ド・ブルゴーニュ」で大きな話題となった彼のワ
イン造りは、2人の師によって導かれました。ひとりは、ペルナン・ヴェルジュレスをはじめとして、口の中でとろけるように
感じるようなバランスの良いワインを造っていた名職人の父ミッシェル・ジョアネ。醸造コンサルタント主導の最新醸造技術に
よる「お化粧」を排し、ピノ・ノワール本来の美しさをナチュラルに表現することを極意とする「ブルゴーニュ伝統の技」(こ
ちらの方がはるかに難しい)は、父から子へ、確実に伝承されました。
 もうひとりの師は、ジャン・イヴ・ビゾ。ファビアンは2003年から2年間、彼の下で修業し、その後も今日に至るまで師弟
関係を育んでいます。「ジャン・イヴは、伝統的な栽培法・醸造法を技術によって「改良」しようとするのではなく、何世代に
もわたってこの地に受け継がれてきたものを、「進化」させようとしているように思います。栽培と醸造の両面において実に多
くのことを教わり、僕のワイン造りにとり入れています」。

’19ドメーヌ・ジョアネ ブルゴーニュ オート・コート・ド・ニュイ ルージュ
¥4.400-

(フルボディ)オート・コート・ド・ニュイの4つのコミューン(Marey-lès-Fussey、Villers-la-Faye、Magny-lès-Villers、Echevronne)に計5
区画合計で5.26ha。樹齢約50年のVV。アリエ産,、トロンセ産、ジュピーユ産の1回使用樽1/3、2回使用樽1/3、3回使用樽1/3で
12ヶ月間熟成。
ユドロ・バイエ
フランス空軍のメカニックだったドミニク・ル・グエンが娘婿としてドメーヌに参画してからです。醸造学校を修了した後、
義父の5代目ベルナール・ユドロから栽培と醸造の理論と実際を学び、2004年に独り立ちしました。
15年間以上にわ
たってリュット・レゾネ栽培を実践し続けている、実質ビオロジックの古樹畑。刷新を重ねた醸造設備。そしてドミニク自
身の丁寧な仕事ぶりと磨き上げた職人の技。それらすべてが一体となって、近年の彼の作品は、真に偉大なヴィニュロンの
作品のみに見られる、ひとつ上の次元に到達したように思われます。
 いつもニコニコと笑顔を絶やさないドミニクですが、畑で彼と対峙する時、ゾッとするほど真剣な「ヴィニュロンの顔」
が表れます。

’21ユドロ・バイエ ブルゴーニュ ルージュ 
¥5.170-

(フルボディ)キュルテシャンボール村内のACブルゴーニュ区画(「レ・リュ」「・マラディエール・バス」)70%、隣のジイィ・レ・シト
ー村内のACブルゴーニュ区画(「レ・シャリップ」「レ・クロ・プリウール」「レ・ジュヌヴレ」)30%で合計1.19ha。平均
樹齢約50年。新樽15%、3回使用樽85%で12ヶ月間熟成。
アラン・エ・ヴァンサン・クルーズフォン
「2001年にドメーヌで働き始めるにあたって、今日から畑が自宅だと思いなさい、と父に言われました。趣味も持たず畑仕
事に人生を捧げ、“良いワインは良いぶどうから“を背中で示した父を尊敬しています。畑にいる父は、いつも笑顔で楽しそう
でした。父の笑顔と畑。これが僕の心の原風景になっています」(ヴァンサン)。
お父さんとそっくりの、グローブのように分厚く大きな手。彼の思いはぶどう達にこそ伝わり、そして、その純麗な果実の
味わい、土壌からたっぷりと吸い上げられたミネラルの旨味などを通じて、飲み手の心にも、確かに伝わってきます。
畑の申し子としての彼の魂は、最近リニューアルされたドメーヌのホームページの中でも輝いています(http://www.vins-
creusefond.com)。手書きによる、ブルゴーニュのアペラシオンと斜面、土壌の関係の説明(LE VIGNOBLE)。畑仕事ひと
つひとつの写真(LA TECHNIQUE→TRABAIL DE LA VIGNE)。すべてが必要にして十分な内容にまとめられていることも、
彼の知性と良心を表していると思います。 

’19アラン&ヴァンサン・クルーズフォン オークセイ・デュレス ルージュ 
¥5.600-
(フルボディ)村北側斜面の「ラルジラ」と「レ・エプチュール」の2区画からのブレンド。各0.25haずつ。平均樹齢60年のVV。新樽率20%
で10ヶ月間熟成。