心地よい酸があり、フレッシュでキリっと爽やかなソーヴィニヨンを目指して造りました
’23イリコ プレスト ソーヴィニヨン ブラン¥2.200-
(辛口)心地よい酸があり、フレッシュでキリっと爽やかなソーヴィニヨンを目指して造られました。美しい酸とミネラルが感じられます。比較的樹齢の若い葡萄(15年)を使い、レモンやグレープフルーツなどの非常にフレッシュな柑橘系のアロマを引き出しています。収穫した葡萄はすぐにプレスし、ステンレスタンクを使い16度の低温で発酵を行います。フレッシュさと酸を保つため、シュール リは行っていません。 シャトー デ ゼサール I.G.P. 南西地方 13.50度
バランスの良さと余韻に感じるスパイシーさが個性
’22タヴェル ロゼ ロゼ¥3.360-
(辛口)畑は、タヴェルの特徴的な土壌のタイプであるガレ ルレ(丸い小石)、白いスレート、砂の3 種から成っています。穏やかな冬と非常に暑い夏の地中海性気候で、この地域の特徴であるミストラルが吹きます。収穫は8 月中旬に開始します。グルナッシュを最もよいタイミングで収穫することが、このワインの味の決め手になります。果皮との浸漬時間も大切で、6~12 時間、場合によって24 時間浸漬して、色が付いたら圧搾します。フリーランジュースとプレスジュースをブレンドします。15~20 度に温度管理してステンレスタンクで発酵させます。翌年2 月に瓶詰します。それぞれの品種が、典型的な味わいをワインにもたらします。グルナッシュはふくよかな果実味を、サンソーはフィネスと余韻の長さ、シラーは美しい色と赤い果実の風味、そして長い寿命をワインに与えてくれます。 ドメーヌ ラ ロカリエール コート デュ ローヌA.O.C. デメター(2020VTより)、AB、ユーロリーフ コンクリートタンク熟成 14度
ヴァン ド ペイとしては良すぎるよ」と語る生産者の自信作
22ビュルル エスク ¥1.760-
(フルボディ)1987年に長男ベルナール(現フォン サラド)が植えた畑で、ジゴンダス村の南、ヴィオレスとサブレ近くV.d.P.エリアにあります。土壌は粘土と石灰岩です。収穫量の規定は90hL/ha以下ですが、半分の45hL/haに抑えています。V.d.P.には集約感を持たせたくないので、10日間に限って発酵させます。コンクリートタンクで12ヶ月熟成させます。ろ過も清澄もしません。紫がかった輝きのあるルビーレッド。熟したプラムやカシスの華やかな香りがあります。口当りは滑らかで凝縮された果実味とスパイスが感じられます。果実味に負けないしっかりとしたタンニンのパワフルなワインです。グルナッシュが加わったことで、ローヌの地酒として楽しめるスタイルとなりました。「V.d.P.にしては良すぎるんじゃないの?!」とダミアンは笑顔で話していました。 ドメーヌ ビュルル IGPコート デュ ローヌ グルナッシュ、マルスラン、カラドック、シラー コンクリートタンクで12ヶ月 12度

レ ベット キュリウーズ
LES BÊTES CURIEUSES
クリュの特別なテロワールを表現
ミュスカデの底力を感じさせてくれる高品質なワイン
ュスカデのテロワール
ミュスカデのエリアは、ロワール河の河口に位置しており、大西洋に近いためその影響を強く受けます。深成岩(斑れい岩や花崗岩)と変成岩(片麻岩や雲母片岩、角閃岩)を基盤とする珍しい土壌の組み合わせが見られるのも特徴です。このモザイク状の土壌と、ムロン ド ブルゴーニュのコンビネーションにより、素晴らしい白ワインが生み出されています。ミュスカデといえば、ひと昔前までは「薄くて酸っぱいワイン」というイメージで広く知られていました。しかし、近年では気候変動による影響もあり、ボディのある素晴らしいワインが造られるようになっています。さらには、2011年11月9日の政令により、特別なテロワールを持つ村を対象として3つのクリュ コミュノーが認定され、現在では7つの村がクリュ コミュノーとして制定されています。
ニュートラルな品種だからこそ、テロワールを表現できる
「ムロン ド ブルゴーニュ(Melon de Bourgogne)」は、このエリアにとって非常に重要な葡萄品種です。ブルゴーニュ原産の品種で、1635年頃にロワール河畔のペイ ナンテ地方に持ち込まれたという説があります。海洋性の冷涼な気候とペイ ナンテ地方の土壌に順応し、現在でも広く栽培されています。この品種がセーヴル エ メーヌで花開き、多様な側面を見せるのは特徴的な土壌のおかげです。ジェレミー ユシェは、「ムロン ド ブルゴーニュは、アロマティックではないニュートラルな品種だからこそ、テロワールの個性を表現することができます」と語ります。

畑には除草剤、化学肥料は一切使用していません。除草剤のかわりに土を耕して草を刈り取ります。また、病害には、植物やまたはミネラル由来のものを使用します。葡萄の平均樹齢は40~90年、収穫は手摘みで行います。収穫した葡萄は、葡萄の果皮ついている野生酵母で発酵させます。熟成は気温の変化を避けるため、地下のセラーで行われます。醸造に使用するコンクリートタンクは、内側をガラスコーティングしています。ワインは、澱とともに熟成(シュール リ)させますが、テロワールの特徴を覆い隠さないよう、バトナージュは行いません。シュール リの期間については、スタンダード クラスのラ ペルドリ ド ラネで6~12ヶ月、グーレーヌなどのクリュ コミュノーで4~5年行います。「テロワールとヴィンテージという2つの側面から熟成期間を決めています。モニエール サン フィアクル(FC-605)とグーレーヌ(FC-604)は、しっかりとした造りのワインができるため、長い間澱とともに接触させています。クリッソン(未扱い)は、とても暖かいテロワールで葡萄が熟し、開くのが早いワインになるため、それほど長く澱と寝かせません。また、ヴィンテージについてですが、暑い年にはフレッシュさがなくならないよう、シュール リの期間は短めにしています」と話してくれました。
クリュ コミュノーに認定された区画クリッソンに位置する畑の葡萄で造ります
’22ミュスカデ レ キャーンズ オム¥3.630-
(辛口)クリッソンの畑の葡萄から造られています。表土は砂と石が混ざる土壌、下層土は花崗岩です。収穫した葡萄はセラーに運び、プヌマティックプレスで圧搾します。発酵、熟成とも温度変化の少ない地下のコンクリートタンクで行います。発酵は野生酵母で約3~4週間、熟成は澱と共に最低8ヶ月行います。出来る限り人の介入を避けるワイン造りを目指しており、マロラクティック発酵なし、バトナージュもしません。グリーンを帯びた輝きのある黄金色、グリーンレモンのようなきりっとした柑橘系の果実のアロマがあります。口当たりは非常にエレガント、長い余韻には心地よい苦みが感じられます。"hommee(オム)"とは面積を表す農業上の単位で、人が1日に耕すことのできる面積を指します。ブルゴーニュ地方で使われる"ouvree(ウヴレ)"と同等の意味になります。人が畑を耕しているデザインのラベルは造り手のジェレミーの息子によって描かれたものです。 レ ベット キュリウーズ フランス A.O.C.ロワール ムロン ド ブルゴーニュ ユーロリーフ コンクリートタンクで澱と共に8ヶ月熟成 12.00度クリュ コミュノーに認定された区画シャトー テボーに位置する畑の葡萄で造ります
’21ミュスカデ シュマン デ プリエール ¥3.630-
(辛口)「シュマン ド プリエール」はシャトー テボーに位置しています。ナント近郊の畑のわずか4%にしか見られない花崗岩、そして片麻岩を下層土とし、表土は砂、砂利と粘土が混ざる組成です。収穫した葡萄はセラーに運び、プヌマティックプレスで圧搾します。発酵、熟成とも温度変化の少ない地下のコンクリートタンクで行います。発酵は野生酵母で約3~4週間、熟成は澱と共に最低8ヶ月行います。出来る限り人の介入を避けるワイン造りを目指しており、マロラクティック発酵なし、バトナージュもしません。グリーンを帯びた淡い麦わら色、桃を思わせる豊かなアロマがあります。リッチで素晴らしくミネラルが豊かな口当たり、たいへんバランスが良く洗練されており、長い余韻が感じられます。 レ ベット キュリウーズ A.O.C. ロワール ムロン ド ブルゴーニュ ユーロリーフ コンクリートタンクで澱と共に8ヶ月熟成 12.00度 「メイユール ヴァン ド フランス 2024」90点
ミュスカデらしいフレッシュさと酸が綺麗に表現されたキュヴェ
’20ミュスカデ ラ ペルドリ ド ラネ¥2.970-
(辛口)畑の表土は粗い砂、下層土は花崗岩です。栽植密度は7 ,000本/ha、剪定はギヨーです。畑には除草剤、化学肥料を一切使用しません。そのかわり、土を耕して草を刈り取ります。収穫した葡萄はセラーに運び、空気圧プレスで圧搾します。除梗はしません。発酵、熟成ともに温度変化の少ない地下に設置したコンクリートタンクで行います。発酵は天然酵母で約3~4週間行います。熟成は澱と共に6~12ヶ月行います。輝きのあるグリーンを帯びたイエロー、白い花を思わせるクリーンなアロマとフレイバーが広がります。 レ ベット キュリウーズ A.O.C.ロワール ムロン ド ブルゴーニュ コンクリートタンクで澱と共に6~12ヶ月 12.00度
「3本の木」を指すワイン名は、ワイナリーに続く道沿いにあった人々の憩いの場が由来となっています
’22レ トロワ シェーヌ ガイヤック ブラン ¥3.960-
(辛口)ワイナリーに続く道沿いに大きなオークの木が3本植えられており、昔の人々の憩いの場となっていたことから、3本の木を指す「レ トロワ シェーヌ」と名付けられました。スエル、フローセイユ、アマランの畑の葡萄で造られます。畑の標高は280~300m、樹齢は15~40年です。土壌は石灰岩で非常に石が多いのが特徴です。収穫は畑で選別しながら手摘みで行い、セラーに運んでからさらに選別し最も良い葡萄のみを残します。野生酵母を使い、ステンレスタンクと樽(350Lと500L、新樽比率30%)で2~3ヶ月発酵させます。熟成は樽で約12ヶ月行います。パイナップルを思わせるエキゾティックな果実のアロマがあり、口に含むと豊かなフレイバーが広がります。 ダーム ド サッラシ A.O.C.南西地方 ソーヴィニヨン、ロワン ド ルイユ、ミュスカデル ユーロリーフ 樽で約12ヶ月熟成 15.00度
イタリアの白ワインの中で最初にD.O.C.G.になったエリア

’22フランジパーネ ロマーニャ アルバーナ セッコ
¥3.300-

(辛口)「ジューシーさと酸を意識して造っています。酸とタンニンがあるので5年は熟成出来ます」とステファーノは話していました。「フランジパーネ」は、ベルティノーロの伯爵夫人の名前です。アルバーナはタンニンが豊富であることで知られています。畑は2.27ha、標高200m、西向きの区画です。裁植密度は4 ,500本/ha。9月末に収穫します。葡萄が潰れないよう小さいケースに入れ、セラーに運びます。温度管理しながらステンレスタンクで発酵させます。その後、コンクリートタンクに移し、澱と共に6ヶ月熟成させます。その間、バトナ―ジュを行います。瓶詰め後、少なくとも1ヶ月は寝かせてワインを馴染ませます。フレッシュな果実味としっかりとした酸がたいへん心地よく感じられます。 テヌータ ラ ヴィオラ  D.O.C.G. エミリア ロマーニャ ユーロリーフ コンクリートタンクで澱と共に6ヶ月 13.50度
他のキュヴェとは異なり、グラスパロッサ単一で仕込んだ“特別なランブルスコ”

’21グラスパ ロッサ コレッツィオーネ アルフレード ランブルスコ グラスパロッサ フリッツァンテ¥2.860-

(辛口)丘陵地帯の畑で育った最良の葡萄だけを丁寧に選別してこのワインに使用しています。アルコール発酵前にアロマと色を引き出すために低温マセラシオンを行います。ベースワインは伝統的な方法で温度コントロールしながら発酵させます。より良いタンニン、色合いを抽出するため、他のランブルスコよりも長くゆっくりと発酵させています。その後、二次発酵は大型の密閉タンクに入れシャルマ方式で行います。フィルターをかけて品質を安定させます。ボトリングシステムを蒸気で殺菌し、酸化を防ぐため空気に触れない状態で瓶詰めしています。グラスパロッサの一番の良さを引き出すため、単一で仕込んだこのワインは、複雑さが感じられます。ワイルドベリーのアロマはエレガントな骨格によく馴染んでいます。決して突出し過ぎることのない柔らかな口当たりがあります。 アルフレード ベルトラーニ イタリアD.O.C エミリア ロマーニャ ランブルスコ グラスパロッサ 11.50度

テヌータ ラ ヴィオラ
TENUTA LA VIOLA

「金のカップで飲むに値するワイン」の言い伝えが残る土地ベルティノーロで
僅かな数量のみ生産されるエレガントなサンジョヴェーゼ


テヌータ ラ ヴィオラは、1998年にエミリア ロマーニャ州南部のベルティノーロの丘陵地に設立されました。丘の斜面からは、東にアドリア海を見下ろすことが出来ます。また一方でアペニン山脈にも近いことから、独自のマイクロクライメイトがあり、日々、穏やかな風が吹き抜けるエリアです。言い伝えによると、ローマ皇帝テオドシウス1世の娘、ガッラ プラキディアがこの地にやってきた際に質素なカップで出されたワインを飲み、「このワインは、そのような粗末なカップにはふさわしくなく、金のカップで飲むに値する(berti in oro)」と称賛したことが地名の由来とされています。現在、ベルティノーロはワインの町としても知られており、白はアルバーナから、赤はサンジョヴェーゼから素晴らしいワインが造られています。

ガベッリーニ家の伝統と思いをワイン造りに表現
ワイナリーのオーナーであるガベッリーニ家は、エミリア ロマーニャ州の内陸部からベルティノーロに移住し、1962年に畑を購入しました。現在、ワイナリーを牽引するのは、ステファーノ ガベッリーニです。ステファーノは幼い頃から畑仕事を手伝っていたものの、電気技師としての道を歩んでいました。その後、父の死をきっかけに実家のワイナリーを継ぐことを決意しました。「ワイン造りはガベッリーニ家の伝統の重要な一部を占めていました。ゲストに自家製ワインを提供することは、労力をかけた葡萄に対する愛と誇りを、ゲストと分かち合うことを意味していました。その当時から、ワインはただの飲み物ではなく、人と人を結び付け、かけがえのない時間を一緒に過ごす手段のひとつでした」とステファーノは語ります。
ガベッリーニ家は現在、およそ17.5haの自家畑を所有しており、年間生産量は75,000本ほどと小規模なワイン造りを行なっています。目指すワインは、「タンニンはしっかりとしていていながら、クリアで、上品な果実味がありジューシーなワイン」です。そのために樽の比率を抑えながら、ステンレスタンクの他に、コンクリートタンクや、ジョージア産のアンフォラを使用しています。2010年頃から、ステファーノの目指す方向性と同じ考えを持つ、ジュゼッペ カヴィオラにコンサルタントを依頼しており、主にブレンドについてアドバイスを受けています。

海風が吹き付ける、美しい畑
葡萄畑はすべて、1999年からオーガニックで管理しており、2016年には有機認証(ユーロリーフ)を取得しています。また、2018年からは、地中の微生物の活動を活性化するため、ビオディナミ栽培を実践し始めました。除草剤は使用せず、畝の間に生やした草を刈り取って土にすき込み、土の養分になるようにしています。日々の畑仕事や収穫はすべて手作業で行っており、選果テーブルは使用せず、収穫の際に畑で選別を行っています。「アドリア海から15km程の場所だが、海風が吹き付けるとても風通しの良い丘の斜面に私たちの畑は位置している。この風があるおかげで畑を湿度から守り、ビオディナミ栽培が実現できた。葡萄自身の健康を維持し、個々の畑が自然のバランスを保ち、葡萄が自然なアロマや鮮やかな色合い、包み込むような調和を保つことを目指している」とエミリオが話します。


▲主にコロンバローネに使用している、樹齢約25年のサンジョヴェーゼの畑。


樽とタンク熟成させ、巧みにブレンド。きれいで上品な果実味が広がります。

’20イル コロンバローネ ロマーニャ サンジョヴェーゼ
¥3.300-
(フルボディ)「イル コロンバローネ」は、ラベルに描かれている、畑からベルティノーロの丘の上へと続く道の名前に由来します。二つの小さな畑の葡萄で造っています。畑の標高は海抜100m、南東向き、栽培はコルドン スペロナートで、栽植密度は5 ,000本/haです。9月に収穫します。攪拌しながら、温度管理の下ステンレスタンクで14~21日間発酵させます。主にステンレスタンク、残り(ヴィンテージによって異なりますが50%以下)を2回使用したフレンチオークのトノーと一部バリックで6ヶ月熟成させ、さらに6ヶ月瓶熟させます。紫がかった輝きのあるルビーレッド。新鮮なチェリーのアロマにエレガントなスミレの香りやスパイス、かすかにミネラルのニュアンスが感じられます。口に含むと、たっぷりとリッチ、瑞々しい果実味が感じられます。非常にエレガントで調和のとれた味わいを持っています。 テヌータ ラ ヴィオラ D.O.Cエミリア ロマーニャ ユーロリーフ ステンレスタンクと樽で約6ヶ月、瓶で6ヶ月 14度
華やかに香るアロマ。フルーティでクリアな果実味。

NVプライヴェート キュヴェ ブリュット¥1.650-
(辛口)グレラの比率が低くプロセッコを名乗れません(規定では85%以上)が、モスカートの香りもあり、パーティーで活躍するワインです。地元のトレヴィーゾ地区の栽培者から葡萄を提供してもらい、ブレンドしています。9月の半ばに、手摘みで収穫します。プヌマティックプレスで柔らかく圧搾し、極上の果汁だけを抽出します。5~10度に管理したステンレスタンクで10~12時間置き澱を沈めます。18~20度に温度管理しながら15~20日間発酵させます。一次発酵させたワインに選別酵母と糖分を少し添加します。14~16度で、20~25日間タンクで二次発酵させます。その後、マイナス4度に冷却し3日間置き、ろ過し瓶詰めします。生き生きとした細かい泡立ち、輝きのある麦わら色。豊かな花のアロマが際立ち、フレッシュで、美味しさが広がります。洗練されていてエレガント、シンプルですが、しっかりとしたストラクチャーがあります。ザルデット グレラ60%、シャルドネ25%、モスカート15% 11.00度

アルフレード ベルトラーニ
ALFREDO BERTOLANI

伝統的で高品質なランブルスコを造る生産者
歴史ある白葡萄「スペルゴラ」から造る白にも注目


アルフレード ベルトラーニは、エミリア ロマーニャ州のレッジョ エミリア県南部に位置するスカンディアーノの地で、1925年に設立された家族経営のワイナリーです。当時、葡萄の仲買人だったアルフレード ベルトラーニが、この土地の葡萄や畑についての幅広い知識を生かし、自身の名を冠したワイナリーを設立しました。現在は、4代目の二コラ、アンドレア、エレナの3人で運営しています。2008年には、サステナビリティを重視したワイナリーを新たに建設し、自然に囲まれた場所へと移転しています。その理由は、「葡萄畑の景観を損なうことなく、この土地の美しさとワイン生産の文化を伝えるため」だと言います。建物は自然環境への影響が少なくなるように設計されており、木材を多く使用し、エネルギーの保全や、再生可能なエネルギーを利用することを重視しています。たとえば、地下には雨水をためる大型の貯水タンクがあり、この雨水を灌漑に再利用します。壁には断熱材を使用することで熱の拡散を抑え、60?70%もの熱エネルギーの節減を実現しています。屋根にソーラーパネルを設置し、太陽光発電を行っています。また、ボトルのリサイクルが出来る数少ないワイナリーのひとつで、持ち込んだ瓶を処理しています。

実は、スペルゴラからの白ワインでも知られる生産者
「スペルゴラ」はスカンディアーノの丘陵地帯で栽培されている古くからの土着の白葡萄品種です。この地域ではもともと、白ワインが知られていました。歴史上のいくつかの記録を辿ると、スペルゴラはこのエリアで11世紀から栽培されていたとされており、かの有名な「カノッサの屈辱」で教皇をカノッサ城に保護したマティルデ ディ カノッサ女伯の伝記にも、この地での葡萄栽培の記録が残されています。アルフレード ベルトラーニは、1925年にスカンディアーノの地に設立されたこのエリアでも最も歴史的な家族経営のワイナリーのひとつで、古くからスペルゴラを使ったワインに力を入れており、1950年代にはスペルゴラを使ったワインの第一人者として知られるようになりました。1976年には、「Bianco di Scandiano」がDOCに認定されました。このDOCはその後、1996年に「Colli di Scandiano e di Canossa」に組み込まれました。ベルトラーニ家では現在、この個性的な葡萄品種であるスペルゴラから、スティルワインとスパークリングワインを生産しています。「スペルゴラはこのエリアで何百年も前から栽培されている特別な品種です。ごく最近まではエミリア地方でしか消費されていませんでした。創業100周年を記念してワイナリーの近くにスペルゴラの畑を1ha増やす予定です」と二コラは話します。
スカンディアーノの土着品種スペルゴラの個性を表現したフリッツァンテ

NVスペルゴリーノ フリッツァンテ ¥2.640-
(辛口)スペルゴラはスカンディアーノの地で何世紀にもわたって栽培されてきた古くからの土着品種です。葡萄畑は丘の麓に位置し水はけがよく、地中にも十分な水分量がある好条件にあります。粘土とチョークの混ざる土壌です。収穫した葡萄は柔らかくプレスし、シャルマ方式により低温で醸造します。輝きのある淡い麦わら色、香り高い白い花や青リンゴ、白桃を思わせる洗練されたアロマがあり、口に含むと生き生きとしてフレッシュ、非常にバランスのとれた味わいがあります。 アルフレード ベルトラーニ エミリア ロマーニャDOC スペルゴラ 11.00度
土着品種スペルゴラを樽で発酵、熟成させた、個性溢れる1本
'22モンテヴァンジェーロ エミリア スペルゴラ¥2.970-
(辛口)スペルゴラはスカンディアーノの地で何世紀にもわたって栽培されてきた古くからの土着品種です。葡萄畑はすべて丘陵地帯に位置しています。粘土とチョークの混ざる土壌です。収穫した葡萄は柔らかくプレスし、フレンチオークの小樽で発酵、熟成させます。ボトリング後、数ヶ月瓶熟させてからリリースします。良く熟した白い果実のアロマが広がります。口に含むと風味豊かでフレッシュ、十分な酸が全体を支えています。ボトルでの熟成によってさらに洗練されて素晴らしくなります。「モンテヴァンジェーロ」はワイナリーの近くにある山の名前から付けられており、ラベルにも山のモチーフが描かれています。 アルフレード ベルトラーニ I.G.P.エミリア ロマーニャ スペルゴラ種 フレンチオークで熟成 12.50度
ナバラにおいてソーヴィニヨン ブランでいち早く成功を収めたパイオニア
’22オルキデア ¥1.870-
(辛口)ソーヴィニヨン ブランは冷涼な気候を好むため、他の産地よりも暑いナバラで栽培するのはとても難しく、フレッシュでフルーティなスタイルに仕上げるのは大変で、リリースまで4年かかりました。「オルキデア」は、蘭の花の意味です。標高300mと350~380m、400~440mとテロワールの異なる三つの畑の葡萄を使用し、区画ごとに選別酵母か野生酵母かを選択します。複数の酵母を用いることが、成功のカギとなっています。13度に温度管理したステンレスタンクでゆっくり発酵させます。澱と共に4ヶ月寝かせ、その間試飲しながら攪拌します。その後、0~4度で10日間酒石を落とします。グリーンがかった麦わら色。複雑で強い花のようなアロマは、次第にパッションフルーツ、ライム、パイナップル等の熟したトロピカルフルーツへと変わります。その奥に熟した果実のアロマが絶え間なく続きます。広がりのあるアタック、かすかな甘さとはっきりとしたフルーティなアロマが広がり、バランスのよい酸に支えられています。 ボデガ イヌリエータ D.O.ナバラ ソーヴィニヨン ブラン ステンレスタンクで澱と共に4ヶ月熟成 13.00度
モスカート ジャッロで造る、アロマティックでフレッシュな親しみやすいワイン
’23モスカート ジャッロ¥1.540-
(辛口)モスカート ジャッロはモスカート系の葡萄のひとつで、名前のとおり果皮は濃い黄色をしており、北イタリアのトレンティーノ アルト アディジェで広く栽培されています。数十年前にイタリアからチリに持ち込まれ、今ではスパークリングワイン用として人気があります。畑は、ワイナリーのすぐ近く、標高約600mの場所にあります。エルキ ヴァレーはアタカマ砂漠の南端に位置しているため、気候は非常に乾燥しています。葡萄の平均樹齢は8年から10年です。収穫はすべて手摘みで行い、15kgのケースでセラーに運ばれます。プヌマティックプレスで圧搾した後、数時間だけスキンコンタクトを行いアロマを抽出します。その後ステンレスタンクで14.5~16度の低温に温度コントロールしながら発酵させます。綺麗な澱と共にステンレスタンクで熟成させた後、瓶詰めします。バラの花を思わせるアロマティックでフレッシュな香り、アプリコットのような豊かな果実味が感じられます。余韻には、かすかな甘さを感じつつ、程よい酸と調和しています。 ビーニャ ファレルニア チリD.O エルキ ヴァレー モスカート ジャッロ ステンレスタンク熟成 13.00度