生産量僅かなプレステージワイン 強いタンニンと圧倒的なボリューム
ステファン ドゥルノンクールがコンサルタント
「バリックからフードルに替え、フィネスを生かす」・・設備では、円錐形オープンタンクを醸造用に導入。タンクの底面積より上部が狭いため、アルコール発酵中に容量が増えても果帽が押しあがらずに、ジュースだけが果帽の上に上ります。また、液抜きした際、下の広い面積に果帽が落ち壊れて空気とも混ざり合います。また、以前は主流だったバリックを、’10VTからフードル(40hL、12hL)に変更しています。「樽香が強いと、フィネスが隠れてしまう」」とフレデリクは話していました。
「ステファン ドゥルノンクールがコンサルタント」・・2002年から、ボルドーのカノン ラ ガフィリエールやモンドットのコンサルタントをするステファン ドゥルノンクールを招き、良い意味でスタイルが変わり、よりロメロらしさ、ラストーらしさが出てきました。実際に、ミクロビュラージュ、シュール リなど、ドゥルノンクールの主だった技法をしっかりと取り入れています
’15 ラストー フルール ド コンフィアンス
¥8.250−
(フルボディ)限定数量しか入手することが出来ないドメーヌ ド ラ スマドのプレスティージュワインです。ロメロが最もこだわる青の粘土層に沿って葡萄を植えています。畑は標高150m。南向きの斜面の上のテラスです。ゴブレ仕立てで、植密度は4,000本/ha。収穫量は、15〜20hL/haに抑えています。ワイン造りは円柱型の木製タンクで伝統的な方法で行います。発酵温度は25〜30度です。醸しは18〜25日間行います。ピジャージュとルモンタージュします。600L入りの樽(ドゥミ ドュイ)で澱と共に18ヶ月熟成させます。強烈とも言えるほどのパワーを秘めたワインで、きめの細かい強いタンニンと圧倒的なアルコール感とボリューム感がこれほど印象的なローヌワインには、めったに巡り会えることはありません。ローヌワインファンであれば、一度はお試し頂きたいワインです。 ドメーヌ ラ スマド グルナッシュ90%、シラー10% 14.5度 コート デュ ローヌ.ラストー 600L入りの樽(ドゥミ ドュイ)で澱と共に18ヶ月 「ワイン アドヴォケイト 233」で94点、「デカンター 2018.6」で91点、「ギド デ ヴァン ベタンヌ
+ドゥソーヴ2018」で16点、
ロバート パーカー5ッ星生産者が造る傑出したシャトーヌフ デュ パプ
「理想の味わいを優先させる」 ローヌのトップ エノログのフィリップ カンビがコンサルタントとして参加し、丸いタンニン、豊富な果実味といった、時代のニーズに合ったワインとなりました。また、2015年から醸造担当としてロマンが参加。アンドレは、これまで以上に畑作業の時間を増やしています。スタンダードクラスのワインでさえ、長めのマセラシオンを行い、エレガントでバランスの取れたワインにしています。また、V.D.P.などでも、市場に出す前に、必ず1年は落ち着かせてから出荷したいと考えています。アンドレが考える南部ローヌワインの魅力は、飲みやすく親しみやすく、食事に合わせやすい味わいであることです。
'14 シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ¥7.150−
(フルボディ)「レ カイユ(小石)」は、葡萄畑に無数にある丸い石から、1954年に祖父が名付けました。ブルネルを代表するキュヴェです。グルナッシュは柔らかさ、ムールヴェードルがストラクチャーを、シラーは鮮やかな色とタンニンを与えます。また、土壌によって味わいが異なり、石の多い土壌は力強さ、集約があるワインを生み、砂質の土壌は柔らかく、フィネスのあるワインを生みます。収穫量は30hL/haです。シラーは早熟の為、別で醸し、その他の品種は、12区画から得られる葡萄を、土壌タイプ別に5つのエリアに分けて醸します。グルナッシュは70%、他は全て除梗し、25度にてコンクリートタンクで発酵させます。5週間、スティラージュとデレスタージュします。シラーは樽(1〜2年)、他はコンクリートタンクで18ヶ月熟成させます。シラーに使う樽は、ブルゴーニュの生産者が使ったものを購入していて、タンニンを和らげる効果があります。瓶詰めの6ヶ月前にブレンドします。清澄せず、軽くフィルターを通します。温暖化の影響で力強いワインになりがちで、特に石の多い畑は太陽熱を蓄積します。また、樹齢の高い葡萄が多いため、さらに集約が強くなります。そのような条件の中で、エレガントでフレッシュなワインを造るのは簡単ではありません。紫紅色、タンニンが強くて酸もあり、まさにフルボディで、凝縮した傑出した味わいをもっています。凝縮したかなりジャミーな果実味。酸はフレッシュさがありながら、バランスはよく、少し苦さのあるタンニンと、香りを立たせボリュームを与えるアルコールがあります。「5年後以降からその真価が発揮され、10年から15年は素晴らしく熟成する力を持っています」とファブリスは話していました。 アンドレ ブルネル コート
デュ ローヌ.シャトーヌフ デュ パプ グルナッシュ70%、ムールヴェードル17%、シラー10%、サンソー3% 14度 シラーは樽、他はステンレスタンクで18ヶ月熟成 「ワインアドヴォケイト227」で90点、「ワインスペクテーター2018.11.30」で92点、「ラ ルヴュ デュ ヴァン ド フランス#630」17点
完熟した葡萄のみ使用、口に含むと繊細な余韻が続きます
シャトーヌフの本当の魅力は、熟成を経て現れる複雑さにある
「クラシックな長熟スタイルを守る」 有名なシャトーヌフ デュ パプの古城の跡の正面に位置しています。最近フレッシュで軽く、熟成を待たずに飲むスタイルのシャトーヌフ デュ パプが多い中、とてもクラシックな、力強くスパイシィで長期の熟成に耐えるスタイルのワインを造り続けています。シャトーヌフの魅力は複雑さにあり、熟成させることで現われてくると考えおり、2012年訪問時に、「’01年VTをレストランに売っているよ」とティエリは話していました。「ワイン アドヴォケイト」の、『2004年9月に飲んだ’57年の完璧に素晴らしいボトル』という記述も、それを証明しています。
’11 シャトーヌフ デュ パプ¥6.600−
(フルボディ)葡萄は、様々な葡萄園からのものを使用います。モンタリヴェ、ラ クロ、レ ブランシエール、パレストール、ボワ ドーファン、ピエ ド ボーなど15ヶ所で、これらの畑はアペラシオンの北から南へ広がっています。葡萄畑の向きや気候、土壌は、とても多様で、同じ品種に様々な表情をもたらします。収穫量は30hL/ha。クロ デュ モン オリヴェでは、シャトーヌフ デュ パプを造る際、畑(収穫)とセラー(醸造)で行う2度の選別によって、造るキュヴェの選択を行なっています。一部を除梗し、重力でタンクに満たします。コンクリートタンクで、32度で20日間醸しを行います。エレガントさとフレッシュさを保つために、抽出し過ぎないようにします。フリーランとプレス果汁は別々に醸造し、マロラクティック発酵までは、主にコンクリートタンクで行います。ルモンタージュは、発酵中1日2回行います。ブレンドした後、タンクで6ヶ月、50hLの大樽80%、樽20%で18ヶ月熟成させます。'11VTはいわば悪魔の年で、すべての植物が通常のルールから外れていました。そのため、畑での摘み取りの段階で熟成した葡萄だけを選別し、残した葡萄を1週間後、2週間後と段階的に摘み取ることで、すべて完熟した状態で摘み取ることが出来ました。「フレッシュさと熟成による両方の要素があり、お気に入りのヴィンテージ。非常に興味深いワインで、シャトーヌフのもつ独特な枯れたニュアンスの香りが苦手な方へおすすめ。若さと成熟した部分を併せ持ち、パリのミシュラン星付きレストラン『ジョルジュ サンク』、『ギィ サヴォワ』で採用中。兎肉のリエーブル ア ラ ロワイヤル等のお料理に合わせて。様々なアロマの要素が表現されたスタイルを持つ」とセリーヌは話していました。(2018訪問時) クロ デュ モン オリヴェ コート
デュ ローヌ.シャトーヌフ デュ パプ グルナッシュ80%、シラー10%、ムールヴェードル6%、サンソー、クノワーズ、ヴァカレーゼ、ミュスカルダン、テレ ノワール、ピクプール ノワール4% 15度 オークの大樽で熟成 「インターナショナルワインセラー172」で91点、「デカンター2014.3」で16(86)点、「レ メイユール ヴァン ド フランス2014」で17.5点、「ワイン アドヴォケイト209」で90点、「ル ギド ベタンヌ&ドゥソーヴ デ ヴァン ド フランス2015」で17点、「ラ ルヴュ デュ ヴァン ド フランス637」18点
なんと110年樹齢の葡萄が混在する区画 こぼれ落ちそうな果実、完璧なバランス
ケラーヌを代表する生産者。「最高のオーガニック生産者」にも選出!
「ビオディナミは、子供の頃から教えられた当たり前のやり方」 畑に関しては、農薬や化学肥料は使わず、ビオディナミで栽培しています。祖父母や父は、いつも月と星を気にした農作業をしていました。シュタイナーによってビオディナミ農法として学術的に確立された方法ですが、アラリーにとって、先代のこの農法は小さい頃から教えられてきた当たり前の方法であり知識です。ほとんどの畑が斜面にあるため、作業にはより手間がかかります。このドメーヌの強みは40年以上の古い樹齢の葡萄樹の比率が高いことで、一部には100年を超えるものもあります。白ワインのフレッシュさの秘密は、東と北の向きの畑の葡萄を使用すること。さらに食べた時にフルーツを感じたら即収穫します。葡萄が黄金色になって収穫するのは昔のやり方と考えています。
’12 ケラーヌ ルージュ レ ドゥイユ
¥4.620−
(フルボディ)以前は、キュヴェ プレスティージュとしていたワイン。ドゥイユは単一畑の名前で、標高200mの北東向き斜面です。粘土石灰岩土壌です。葡萄は混植区画のため、一緒に摘み取り、一緒に醸造します。非常に樹齢が高いため、収穫量は僅か15hL/haです。全体の40%を除梗します。コンクリートタンクで醸しを行います。15度に温度を下げ、3日間発酵の開始を止めます。25度で発酵させます。発酵と醸しの期間は25日間です。デレスタージュもルモンタージュも必要としません。圧搾にはニューマティックプレスを使います。フリーランジュース65%、プレスジュース35%をフレンドします。34hLの大樽で18ヶ月熟成させます。ろ過も清澄もしません。濃い紫色。ブラックベリー、砕いた苺、白胡椒の香りがあります。スパイシィで、黒い果実の味わい。長い余韻があります。とても濃縮しています。「自分が知る限り、ケラーヌ最古の葡萄。この樹齢のものはめったに無いよ」とフレデリクは話していました。 ドメーヌ ド ロラトワール サン マルタン グルナッシュ、ムールヴェードル 14度 コート
デュ ローヌ.ケラーヌ 34hlの大樽で18ヶ月熟成 「レ メイユール ヴァン ド フランス2015」で15.5点、「ギド デ ヴァン ベタンヌ
+ドゥソーヴ2016」で15点、「ワイン アドヴォケイト223」で90点、「ヴィノス2016.01」で90点。
8つの区画の葡萄を使用しています。極めて深く洗練された味わい
ジゴンダスのチャンピオン/ジゴンダスについての記事で、サンタ デュックが出てこない雑誌、ガイドはありません。
「ドメーヌワインは畑仕事、ネゴシアンワインはブレンドがポイント」 ドメーヌワインには多くの畑仕事が必要で、現在4〜5人を畑専門に雇っています。ネゴシアンワインは畑の作業は少ないですが、ブレンドに労力がかかります。しかしグラには南ローヌの友人が多く、彼らの情報を通して良い葡萄が入手出来ます。セラーでの仕事は基本的にグラ一人で行なっています。
「ミミズク」 サンタ デュックという名前は、ドメーヌの周りに生息する「グラン デュック
Grand Duc」という珍しい野生の鳥(ミミズク)に由来してい
’12 ジゴンダス オー リュー ディ¥5.600−
(フルボディ)ジゴンダスは、他よりも標高が高く、気温が若干低いのでゆっくり葡萄が完熟します。そのためより集約感のあるワインが出来ます。8つの異なった区画のジゴンダス村の畑からの葡萄を使っています。8つの区画は3種類の異なる土壌を持っています。1つは第四期の赤粘土と砂利質の6区画(レ オート ギャリーグ、レ カルボニエール、レ ロカシエール、サンタ デュック、レ パリエルダス、レ ルウト)、2つめは青粘土質のル グゥジャル エ プラン、3つ目が白亜紀のマールと石灰岩土壌のデリエール ヴィエイユです。収穫後、厳しく選別します。一部を除梗します。46日間発酵と醸しをさせます。マロラティック発酵はタンクで行い、熟成はフードルで18ヶ月行います。'14VTは、アンフォラで熟成したワインを10%混ぜています。フードルは丸みやバランスをもたらし、アンフォラからはピュアな酸や緊張感のあるテイストが現れます。瓶詰前に、ブレンドのためコンクリートタンクに入れます。フィルターは通さずに瓶詰めします。極めて深く洗練された味わいがあります。コート
デュ ローヌ.ジゴンダス フードルで18ヶ月熟成 グルナッシュ75%、シラー10%、ムールヴェードル10%、サンソー5% 14度
クリストフの1番のお気に入りは、実はこのワインです。
BORN TO MAKE WINE/本物を造っているから成功した
「コート デュ ローヌ南部のスーパースター」 ドメーヌ ド ラ モルドレは、ローヌ河右岸のタヴェルで今最も注目されている生産者です。タヴェル、シャトーヌフ デュ パプ、リラック、コート デュ ローヌなどの見事なワインを産出しています。テロワールをリスペクトし、本物を造ることを心がけています。
「多くの生産者が賞賛」 クリストフは、僅か10年そこそこで一流生産者の仲間入りをしただけでなく、多くの生産者から尊敬されています。私共が訪問する多くの生産者は、彼を褒めたたえます。サンタ デュックのイヴ グラは、「これからモルドレに行く」と伝えると、「私もあなたたちといっしょに行って、彼のワインをすべて試飲したいよ。何度か彼のワインを飲んだけど本当にすばらしいね」と言っていました。感動的なワインを1ケースでも多く入手できるよう、毎年必ずドメーヌを訪問します。
「パワフルで集約感のあるスタイルから、よりエレガントな方向性に転換したい」と2014年に訪問した際クリストフルが話していたワイン造りの方向性は、彼の亡き後もしっかりと引き継がれています。
’15 リラック ルージュ ラ レイヌ デ ボワ
¥4.950−
クリストフの1番のお気に入りは、このワインでした。このアペラシオン最上のワインと言えるモルドレのリラック レイヌ デ ボワは、古い樹齢の区画の葡萄を使っています。小石混じりの、粘土質白亜、粘土質石灰岩土壌です。100%除梗します。収穫量は、30hL/haです。温度管理の下、ステンレスタンクで30日の発酵と長い醸しをします。グルナッシュはシラーと、ムールヴェードルは遅摘みのシラーと混醸することで複雑さが出ます。30%を樽(新樽でない)、70%をステンレスタンクで熟成させています。濃いルビー、クレーム ド カシスやブラックベリーの甘い香りが感じられます。リッチな味わいでボリュームがあり、フルボディです。ピュアで長い余韻が続きます。シャトーヌフ デュ パプを彷彿とさせる香りと味わいです。 ドメーヌ ド ラ モルドレ コート
デュ ローヌ.リラック 樽30%、ステンレスタンク70%で熟成 シラー40%、ムールヴェードル30%、グルナッシュ30% 14.5度